本当はどれくらい節電できるの?
節電設定の効果を実測してみた
それでは、ここまでに触れた節電設定には、実際にどの程度効果があるのかを検証してみることにしよう。
検証に使用するのは、特集第1回でも使用した富士通「LIFEBOOK SH76/D」(以下SH76/D)と、東芝「dynabook Qosmio T751/T8CW」(以下Qosmio T751)だ。それぞれに搭載されているメーカー独自の省電力設定と、マイクロソフトの自動節電プログラムによる省電力設定が、デフォルトの電源プラン設定と比較してどれくらい節電を実現しているのかを計測する。
計測では、各パソコンのACアダプターをワットチェッカー経由でコンセントに接続して、動作時の最高消費電力(ワット)を目視で確認した。なお、計測に使用したのは、サンワサプライの「ワットチェッカー TAP-TST5」(購入時の実売価格は8000円台半ば)である。
LIFEBOOK SH76/Dの節電効果を検証
メーカー独自の省電力設定は効果大!
SH76/Dの省電力機能は、「ECOボタン」を押すと各種ハードウェアの機能を停止したり液晶ディスプレーの明るさを半減するといった、「省電力モード」に切り替えるというものだ。
計測ではACアダプターを接続して、電源プランを「バランス」プランにした場合と、「ECOボタン」による省電力プランにした場合、さらにマイクロソフトの自動節電プログラムを適用した場合の「省電力」プランで、それぞれアイドル状態と負荷を与えた状態での消費電力を記録した。負荷を与える際には、総合ベンチマークプログラム「PCMark 7」を使ってベンチマークテストを実行している。
結果が以下のグラフのとおり。富士通が提供している「省電力モード」による節電プランの効果はそれなりに高く、アイドル時と負荷時のどちらでもバランスプランより5Wほど低消費電力を実現している。
一方で自動節電プログラムの省電力プランは、富士通の省電力モードよりはやや消費電力は高くなるものの、バランスプランより低消費電力となった。省電力モードでは、一部のハードウェア(光学ドライブ、有線LANやPCカードスロットなど)が無効にするため、それが自動節電プログラムよりも消費電力低減に貢献しているものと思われる。
この連載の記事
-
第3回
PC
電源?それともSSD? 自作PCの節電に効くのはどれだ -
第1回
PC
ピークシフトに注目! 1番節電上手なノートパソコンはどれだ? -
PC
猛暑を乗り切れ! パソコンで節電特集 - この連載の一覧へ