このページの本文へ

四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第59回

YouTubeで1000万の衝撃!日本のカワイイ「Nyan Cat」

2011年06月04日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

桃音モモはUTAUというツールにこだわらずに見てもらってもいい

―― 作曲者から見て、ももももP版の印象はどうですか?

daniwellP 原曲より可愛い感じがしますね。原曲はミクで作ったんですが、聞き取りづらいところもあるし。はっきり出さなかったわけじゃなくて、発音させるのが難しかったんです。



―― 早い発音はUTAUの方が得意ということですか?

萌々子 使う人や音源によりますね。もともと滑舌のはっきりした音源もありますし、UTAUは音源を直接カスタマイズできるので、より明瞭になるように工夫することも可能です。

―― でも「にゃ」しか言っていないので、萌々子さんの「にゃ」だけサンプリングすればできちゃいますよね?

萌々子 私の音声素材は他のツールでも合成可能です。ただ、合成ツールによって出力にそれぞれクセがあるので、UTAUと同じ響きにはならないかもしれませんね。

―― ところでUTAUの「中の人」になるってどういう感じなんでしょう?

萌々子 この歌手にこの曲を歌わせたいとか、音源をきっかけに曲を作る人も出てくるわけですね。そういう創作のきっかけになれるのが嬉しくて。VOCALOIDも同じ役割を果たしていると思うんですけど、UTAUの場合は音声の提供者がすごく近い存在なんですね。だから、「ちょっとこれ、滑舌が……」とか「もっと強い声がほしい」とか。

―― そういうリクエストが直接来るんですか?

萌々子 ありますよ。ただUTAUの音源と言われてますけど、実際には声のデータ集でしかないので、UTAUというツールにこだわらずに見てもらってもいいと思います。けっこう、他の音声合成の手法で使ってらっしゃる方もいらっしゃるんですよね。

―― つまり音声のサンプリング素材集として見ていいと。

萌々子 そうそう。例えば、あかやかPさんは、海外の人たちが作った外国人ならではの発音の音源を使って、「Melodyne」(音声データを元にメロディが作れるソフト)で作品を作られています。



(次ページに続く)

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン