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物欲AVコモノ道 第89回

iPad版「Garage Band」で気軽に音楽制作!

2011年03月28日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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「AUTOPLAY」で1から4のいずれかを選ぶと、タップしたコードのフレーズを自動的に演奏してくれる

「AUTOPLAY」(画面上方のツマミ)で1から4のいずれかを選ぶと、タップしたコードのフレーズを自動的に演奏してくれる

 もっと手軽に音を鳴らしたければ、「AUTOPLAY」機能を使おう。これはあらかじめ用意された4つのフレーズで、タップしたコードを弾いてくれるという機能。たとえばアコースティックギターで「AUTOPLAY」のツマミを「2」に合わせると、タップしたコードをきれいなアルペジオで弾いてくれる。

ギターとして「Hard Rock」を選んだところ。「CHORDS」ではなく「NOTES」を選ぶと、画面のようにギターのフレットを模した画面に切り替わり、コードに関係なく単音で弾くことができる。チョーキングやスライドも可能

ギターとして「Hard Rock」を選んだところ。右上のスイッチで「CHORDS」ではなく「NOTES」を選ぶと、画面のようにギターのフレットを模した画面に切り替わり、コードに関係なく単音で弾くことができる。チョーキングやスライドも可能

 なお、Smart Guitarのデフォルトは「Acoustic」になっているが、それ以外に「Classic Clean」や「Hard Rock」、「Roots Rock」といった選択肢が用意されている。それぞれの楽器でAUTOPLAY利用時のストロークパターンは異なり、Hard Rockならそれっぽいリフが奏でられる。

 Smart GuitarのAcoustic以外のギターでは、「ストンプボックス」(エフェクター)を使うことも可能。Hard Rockなら「Vintage Drive」と「Robo Flanger」が用意されており、それぞれをON/OFFして音色を変えられるのも面白い。

 一方、Smartが付いていないKeyboardは画面上に鍵盤が、Drumsはドラムセットが表示され、鍵盤やドラムセットを直接タップして弾いていく。Keyboardの場合、鍵盤の大きさを3種類から選べるほか、上下2段で鍵盤を表示することもできる。

音源のキーボードには、とにかく豊富な楽器が登録されている。シンセ類は種類によって「CUTOFF」や「FILTER ENV」「RESONANCE」などのパラメータを調整できる

音源のキーボードには、とにかく豊富な楽器が登録されている。シンセ類は種類によって「CUTOFF」や「FILTER ENV」「RESONANCE」などのパラメータを調整できる

鍵盤の大きさは3種類から選べるほか、2段表示にしてより広い音階を同時にタップすることも可能

鍵盤の大きさは3種類から選べるほか、2段表示にしてより広い音階を同時にタップすることも可能

 なお、楽器の種類はかなり豊富。たとえばKeyboardの場合ならカテゴリとして「Keyboards」、「Synth Classics」、「Synth Bass」、「Synth Leads」などがあり、さらにそれぞれのカテゴリで8種類の選択肢が用意されている。つまり40種類ものキーボードが用意されているわけだ。これらを弾き比べているだけでも楽しい。

これだけの機能があって600円は安い!

ギターをiPadに接続し、往年の名アンプの音をシミュレーションすることも可能。表示されているツマミはすべて調整できるのがニクい

ギターをiPadに接続し、往年の名アンプの音をシミュレーションすることも可能。表示されているツマミはすべて調整できるのがニクい

 そのほか、音源の一覧として「Guitar Amp」という項目も用意されている。これはギターやベースをiPhoneやiPad、iPod touchと接続する「iRig」と呼ばれる周辺機器を利用し、入力されたギター/ベースの音をさまざまなアンプを使って鳴らせるというもの。

 ちなみに、ロゴはすべて「Garage Band」と書かれたオリジナルのものになっているが、形状や色合いから「Fender」や「Marshall」など、おなじみのアンプがベースになっているのがひと目で分かる。

10種類のストンプボックスを使い、音を細かく調整できる。筆者が学生の頃は、エフェクターをなかなか揃えられなくて悔しい思いをしたが、Garage Bandなら使いたい放題である

10種類のストンプボックスを使い、音を細かく調整できる。筆者が学生の頃は、エフェクターをなかなか揃えられなくて悔しい思いをしたが、Garage Bandなら使いたい放題である

 個々のアンプには「イコライザー」や「リバーブ」、「トレモロ」などのツマミがあり、自由に調整できるという芸の細かさ。加えて10種類のストンプボックスまで使うことができる。ギター好きにはたまらない機能だろう。

こちらはSamplerの画面。楽器の音を取り込んでもいいし、人の声を取り込んでも面白い

こちらはSamplerの画面。楽器の音を取り込んでもいいし、人の声を取り込んでも面白い

 さらに音源の1つとして「Sampler」も用意されている。この機能を使って生楽器の音を取り込めば、キーボードを使ってその楽器の音でGarage Bandを使って演奏できる。

 このようにGarage Bandの機能はとにかく豊富。特に楽器を弾いたことがない人でも、音楽を作る楽しさを感じられるように、Smart機能をはじめとする豊富なサポート機能が用意されているのは大きい。

 これでアプリの価格はわずか600円であり、価格破壊と言ってもいい安さである。音楽好きにはiPadのキラーアプリになり得る、非常に魅力的な製品だ。


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