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Tegraを迎え撃つ次世代Snapdragon

クアルコムが次世代スマートフォン用CPU Kraitを説明

2011年03月01日 18時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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次世代Snapdragon「Krait」の概要

 注目が集まる次世代Snapdragonこと「Krait」は、シングルとデュアル、およびクアッドコアの製品が用意されるという。シングルコア製品「MSM8930」とデュアルコア製品「MSM8960」には、3GとLTEのモデムも内蔵される。クアッドコアの「APQ8064」はモデムを内蔵しないアプリケーションプロセッサーとなっている。

「Krait」の主な特徴

 Kraitは28nmプロセスで製造され、コアの最大動作周波数は2.5GHzにも達する。これにより、現行世代の1.5倍の処理性能を持ちながら、消費電力は65%も低いという低消費電力での高性能を実現しているという。

シングルコア「MSM8930」とデュアルコア「MSM8960」の概要

クアッドコア製品「APQ8064」の概要。高性能を重視した異色の製品

 シングルコアのMSM8930には、GPUとして初代Adrenoの6倍の性能を持つ「Adreno 305」が、デュアルコアのMSM8960には、同じく8倍の性能を持つ「Adreno 225」が搭載されている(どちらもGPUはシングルコア)。APQ8064はさらに高い性能を目指し、クアッドコアGPUの「Adreno 320」を内蔵する。

 シングルコア製品は普及価格帯のスマートフォン向けとして、2012年初頭のサンプル出荷を予定している。一方で、デュアルコア製品は高性能スマートフォン向けに位置付けられ、2011年第2四半期にはサンプル出荷を開始するという。こちらを搭載する製品は、早ければ年末にもお目にかかれそうだ。

 スマートフォン向けとは別の意味で注目なのが、クアッドコア版のAPQ8064だ。CPU、GPUともに高い性能を誇り、モデムを内蔵しないというある意味異色の製品で、ターゲットとしては「次世代のコンピューティング機器・エンターテインメント機器」を対象としているという。同社の説明でも携帯ゲーム機分野での採用を目指しているとの言葉があった。サンプル出荷は2012年初頭の予定。

 APQ8064はコア数やCPUコアのベースアーキテクチャーからすると、次世代PSPこと「NGP」のCPU・GPUに匹敵する性能が実現できると想像されるだけに、どんな製品に採用されるかが注目である。


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