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Tegraを迎え撃つ次世代Snapdragon

クアルコムが次世代スマートフォン用CPU Kraitを説明

2011年03月01日 18時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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デュアルコアCPU版Snapdragonが稼働する端末開発用キット。1080pの3D映像をテレビに表示している

 クアルコム・ジャパンは1日、東京都内にて記者説明会を開催し、同社のスマートフォン・携帯端末向けCPU「Snapdragon」の最新情報を説明。同社が年末出荷に向けて開発中の新CPU、コード名「Krait」(クレイト)も紹介された。

 ARMアーキテクチャーをベースとしたSoCであるSnapdragonは、2009年の登場以来、多くのスマートフォンで採用された(関連記事)。特にAndroid端末での採用は非常に多く、今ではWindows Phone 7端末や米ヒューレット・パッカードの「webOS」端末でも採用を勝ち得ている(関連記事)。

クアルコムが対応する無線通信技術のロードマップ。携帯電話系通信技術を広く網羅している2011年末のサンプル出荷を予定しているLTE対応モデムチップ。同社のLTE対応モデムは、NTTドコモのLTEサービス「Xi」(クロッシィ)対応製品にも採用されている
Snapdragonは特にAndroid端末で圧倒的なシェアを誇る。また、Windows Phone 7とwebOS搭載端末も、現状では全製品がSnapdragonを採用している

 スマートフォンを席巻して一大勢力を築いたクアルコムのSnapdragonではあるが、競合他社の追い上げは厳しい。特にGPU業界の雄であるNVIDIAが注力している「Tegra 2」(関連記事)は、優れた処理性能を武器にAndroid 3.0搭載タブレットで多くの採用を獲得している。追われる立場になったクアルコムとしても、Snapdragonの性能向上が欠かせない状況にある。

 まず現行世代のSnapdragon(コード名Scorpion)については、従来からあるシングルコア版「MSM8255、8655」(モデム内蔵)、「APQ8055」(3Gモデムなし)に加えて、デュアルコア版の「MSM8260、8660」(モデム内蔵)、「APQ8060」がラインナップされている。

現行のSnapdragon(Scorpion)の主な特徴Snapdragonの現行製品ラインナップ

 ScorpionはARMアーキテクチャーを基に、クアルコムが自社開発したCPUコアを中核とし、GPUの「Adreno」や無線通信機能を集積したSoCである。シングルコア版は最大動作周波数が1.4GHz、デュアルコア版では1.5GHzとされている。現在販売されているSnapdragon搭載スマートフォンのCPU動作周波数は1GHz程度がほとんどなので、性能的にはまだ上がる余裕がある(もちろん消費電力との兼ね合いになるが)。

 説明会場で披露された開発キットを使用したデモでは、1.2GHzで動作するMSM8660を使用して、優れた機能と性能を披露した。例えば3DグラフィックスAPI「OpenGL ES2.0」を使用して表示されるゲームのデモでは、2基のCPUコアのそれぞれが処理負荷に合わせて異なる動作周波数で動く「非同期マルチコア動作」や、リアルタイムの消費電力をグラフで表示。高い性能と低消費電力を両立している様子を示した。特に非同期マルチコア動作については、競合他社のデュアルコアCPUが実現していない技術として、その優位性をアピールしていた。

開発キット「Mobile Development Platform」で動作するAndroid
3Dグラフィックのゲームを動かすゲームのデモに、周波数や消費電力のグラフを重ねた様子。右上は各コアの動作周波数を示すグラフで、2つのコアが異なる周波数で動いているこちらは別のゲームデモ。PSP以上のグラフィックが軽快に動いている

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