NAVERは「情報流通のハブ」である
森川 ぼくたちは「インターネット全体がNAVERのプラットフォーム」だととらえています。逆に言えばNAVERはインターネット上のいろいろな情報が流通するためのハブでありたいということです。NAVERまとめについて見ても、インターネット上のいろいろな情報がピックアップされてきて、そこからまた、ソーシャルメディアに帰って行く。その仕組み、つまりユーザーのアクションは、「いいね!」と感じたことよりも「ほかの人にすすめたい」という方がより強いものであるはずです。
── これまでも、「まとめ」的なサービスはいくつかあったと思います。それらとNAVERまとめとの違いは何なのでしょうか?
舛田 これまでのまとめ的なサービスは大きく分けると2つあったと思います。1つは、「2ちゃんねるまとめ」。その名の通り、2ちゃんねるのスレッドにおける会話をまとめてあるわけですが、一般の人が見てもなかなか理解しづらいものでした。そこに独自の文化・文脈があるからですね。
NAVERまとめは検索結果を整理したものにすぎませんので、そういった「ネタを理解できないと楽しめない」ということはありません。
もう1つは「まとめ系のブログ」です。こちらは作り手の特定のテーマに対する「想い」が強く表れますので、フラットに情報を集約したものとはまた意味合いが異なってきます。そこに共感できなければ、やはり楽しめないし、役立てることが難しくなります。
── つまり、NAVERまとめは、「情報のまとめ主」の主観を排したことによって、広く支持を得ることができた、という理解でいいでしょうか?
森川 はい。もう一つ付け加えれば、NAVERまとめはエンドページではありません。そこからまた、ブログなどほかのウェブページにジャンプすることができますし、自分のブログにエンベッド(貼り付ける)ことも可能です。あくまでNAVERまとめは情報流通のハブに徹しているというのもユーザーから受け入れられた要因だと考えています。
いろいろなところで、「2011年はキュレーション元年」というコメントが聞かれるようになりましたが、確かにぼくたちのNAVERまとめの利用状況をみても、それを実感しています。ぼくたちなりのキュレーションのあるべき形というものを追求していきたいですね。
NAVERまとめの作り方
NAVER検索とGoogle検索が出てくるので、チェックを付けるだけ。あとから説明文を入れるのは可能。あるいはブックマークをつけていってあとからお題をつけるのも可能だ(ヘルプページ)。
インセンティブについては、アドセンスやアドワイあーズなどのコンテンツ連動型広告が自動的に張られるほか、Amazonアソシエイトのアフィリエイトを手動で設定できる。そのほうが記事との関連性も高く、コンバージョンの面でも有利だという。
