このページの本文へ

リカバリ時間の短縮や仮想化の連携を実現

第3のイメージバックアップ「ShadowProtect4」が機能強化

2010年12月17日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

12月16日、アズジェントはイメージバックアップの新版である「Shadow Protect 4」をリリースした。大容量システムへの障害復旧機能や仮想化環境との連携を大幅に強化した。

新参者ながら充実した操作性と仮想化対応

ウィザードベースのシンプルな操作が売りのShadowProtect4の初期画面

 米ストレージクラフト・テクノロジーのShadow Protectは、バックアップしたデータを物理・仮想環境と問わずまるごと復旧するイメージバックアップソフト。シマンテックやアクロニスの製品に続く選択肢として知られており、昨年の5月からアズジェントが総代理店として製品を国内で展開している。個人向けエディションが用意されていることもあり、シンプルな操作性が大きな売り。エディションとしては、クライアントPC向けのDesktop、サーバー用のSBS/SBS Premium、Serverのほか、CDブートで期間を決めて利用する「IT Edition」というエディションも用意されている。

 昨日発表された最新のShadowProtect4では、リカバリタイムの短縮や仮想化環境の連携を強化している。

 新機能の「HeadStart Restore」は、バックアップイメージを追記可能な状態で復元先のマシンにあらかじめ書き込んでおく機能。通常、リカバリの際に完全バックアップから戻すには相応の時間がかかるが、HeadStart Restoreを使えば、日々取得した増分バックアップのみを追加し、ファイナライズすればよい。そのため、短時間でリカバリが可能になり、システム停止時間を最低限に抑えられる。物理・仮想いずれの環境への復元にも対応する。

事前に復元マシンにバックアップイメージを書き込んでおくHeadStart Restore

 ローカル、ネットワーク、クラウドへのレプリケーションや取得した複数のイメージを自動統合・圧縮をかけるコンソリデーションも追加された。また、バックアップデータの仮想イメージへの変換も可能になったほか、自動ベリファイ機能も追加。取得時点や定期的にファイルが壊れているかをチェックできる。さらに「VirtualBoot」という機能を使えば、取得したバックアップイメージを仮想ディスクに変換することなく、右クリックメニューから簡単に起動できる。Oracle VM VirtualBox上で動作し、マシン障害時や一時的な検証などで簡単に利用することが可能。

Virtual Boxからのバックアップイメージの復旧

 管理コンソール「ImageManager」も大幅強化された。「管理画面」のタブが追加され、つながっているマシンの接続状態やバックアップのステータスなどを一目で確認できるようになった。他のマシンへのプッシュインストールや通知やレポートの機能も強化され、より管理者に使いやすくなっている。

ますます改良された管理コンソールでバックアップジョブをチェックする

 価格(以下、すべて税別)はShadowProtect Serverが9万8000円、Desktopが8900円。標準のImageManagerに機能を追加した「ImageManager Enterprise」というツールも、2万9900円で用意される。また、仮想ディスクへのHeadStart Restore、ネットワーク経由でのレプリケーションはオプションになる。

 アズジェントではShadowProtectの認知度向上や販売網拡大のため、ソースネクストと協業を行なっているほか、リコーの「LANフォルダ2」や日立製作所の仮想化機構「Virtage」における移行ツールとしての採用も実現している。

■関連サイト

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード