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第3のクラウドOSがいよいよ上陸近し

Amazon EC2をプライベートで活用!Nimbula Director降臨

2010年12月16日 09時00分更新

文● 渡邉利和

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12月15日、米ニンブラ(Nimbula)は東京都内のネットワールド本社会議室を使って説明会を開催し、同社の技術と製品戦略について語った。

ニンブラとNimbula Director

 ニンブラは、ユーカリプタス(Eucalyptus Systems)、クラウド・ドットコム(Cloud.com)に続く「3番目」ともいわれるクラウドOS開発企業だ。創業者がAmazon EC2の開発責任者で、Amazon出身者が経営陣に名前を連ねていることで以前から注目はされていたが、ついに目に見える形で具体的な活動を開始したというタイミングになる。同社が開発中の“クラウドOS”である「Nimbula Director」は現在はβ版が公開中で、クローズドに実施されていたプライベートβプログラムに続き、10日ほど前にパブリックβが開始された。製品版のリリースは2011年中を予定している。

マーケティング担当VPのレザ・マレクザデ氏

 今回は同社のマーケティング担当VPのレザ・マレクザデ氏が来日し、同社の縁の深いネットワールドで説明会を開催した。製品版のリリースの際にはネットワールドが代理店として同社製品の国内販売を担当する、という流れになろうかと思われる。ただ、現時点ではまだ正式な契約は締結されていないため、詳細は未定という状況だという。そこで、ここではマレクザデ氏の説明に基づいてNimbula Directorの概要を紹介していきたい。

クラウドOSとしてのNimbula Director

 クラウドOSとしてのNimbula Directorの説明としてもっともわかりやすいのは、「Amazon EC2の環境をユーザー企業内に構築する」という説明だ。事実上、Nimbula Directorについては、この一言でほぼ言い尽くされている。マレクザデ氏は想定される市場として「自社内にITリソースを保有し続ける中~大企業と、サービスプロバイダー」だとしており、パブリッククラウドを利用するのにためらいがあったり、セキュリティやパフォーマンスに対する要件からパブリッククラウドの利用に踏み切れない事情がある企業ユーザーに対して、パブリッククラウドと同様のメリットを実現できるインフラとしてアピールする、という戦略を打ち出している。

Nimbula Directorの機能ブロック図。中央水色枠がDirectorに相当する

 既存のクラウドOS、あるいは大規模化しつつある仮想化インフラ管理ツールとの競合に関して同氏が挙げたのは「拡張性」や「自動化」の分野での先進性だ。特に自動化については相当な自信があるようで、「管理者が手動でインストール/セットアップする必要があるのは最初の1ノードだけ。以後に追加されるノードに対しては、ネットワークに接続され、電源が投入された時点で自動的に検出され、ソフトウェアがプッシュ型でインストールされる」という。こうした運用管理の自動化がなければAmazon EC2のような大規模なインフラは実現できない。Nimbula Directorの強みは、現在のAmazon EC2の成功事例をそのままセールスポイントとしてアピールできる点にもありそうだ。

 前述の通り、日本国内での販売体制についてはまだ正式な契約締結前ということで、「未定」としかいいようのない状況だが、ニンブラでは同社の事業モデルを「ソフトウェアのライセンス販売で、サービス提供やクラウドインフラの運営を行なう計画はない」としている。この点では、従来型のソフトウェアビジネスのスタイルを踏襲するようだ。ただし、ライセンスは「ワークロードを展開するプロセッサのコア数」を単位とした従量型のサブスクリプションモデルを採るとされている。ソフトウェアの正式版の発表と日本国内でのビジネス体制の確立についての続報が待たれるところだ。

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