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昨年の発表通り、ネットワールドと米ニンブラが提携

マイ「Amazon EC2」を構築するNimbula Directorが登場

2011年05月10日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 5月9日、ネットワールドは米ニンブラ(Nimbula)とディストリビューター契約を締結し、クラウド基盤構築・管理を容易にするクラウドOS「Nimbula Director Ver1.0」の提供を開始したと発表した。

Nimbula Director」は、IaaS基盤構築に必要なコンポーネントを一元的に提供する「クラウドOS」だ

 ニンブラは、Amazon EC2の開発主要メンバーが創立した企業。Nimbula Directorは、拡張性、俊敏性、効率性、従量課金などの“Amazon EC2の良さ”と、特にエンタープライズやマルチテナントのクラウド環境で求められる高可用性、優れたセキュリティを、ユーザの社内インフラや事業者のインフラに提供することを目標に開発。OSと仮想化基盤のハイパーバイザ、ワークロード管理、ネットワーク管理、監視、計測と請求書作成、認証機能など、企業内あるいは商用IaaS基盤構築に必要なすべてのモジュールを一体化して提供する。

 高度な自動化機能も搭載しており、ネットワークブート(PXEブート)すれば、必要なモジュールが自動インストールされるので、特別な知識や細かな手動設定は不要。非常に大規模なIaaS基盤も短時間に容易に構築できるという。

 また、すべてのノード(ホスト)を「Infrastructure Controller(IC)」で管理する仕組みを搭載する。1つのノードがマスターICとして指定されるが、それ以外の全ノードに管理情報(メタデータ)を分散複製する。このため、マスターICのノードが万一ダウンしても、自動的に他のノードがマスターICに昇格する。このように、単一障害点となりやすい固定の管理ノードを排除することで、耐障害性に優れた信頼性の高い基盤を構築できる。同時に、管理ノード分の費用が不要という利点もある。

 価格は、「コア(core)」という単位で、利用量に応じた年間使用料での課金となる。これは、物理サーバーの使用率やクラウドでの利用に顕著な時期による仮想マシン数の増減を考慮してたためで、物理マシン数や物理プロセッサー、物理コア数、インストールするノード数、あるいは仮想マシン単位での課金は行なわないことにしたという。

 また、40コアまでは無償で利用可能で、ニンブラのWebサイトからダウンロードして、すぐに評価やスモールスタートに利用できる。

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