ダウンロードファイルやメールの添付ファイル経由でのウイルス・マルウェア感染は、比較的対応が簡単な部類だ。しかし、近年増大しているウェブサービスのセキュリティーホールを悪用した間接的な攻撃は、サイト側での対策やセキュリティーソフト(の定義ファイル)が対応するまでの間に、被害が拡大しがちだ。
しかも現在のように、SNSやTwitterなどでユーザー同志のつながりが強くなると拡散も早い。インターネット上で、今、何が起きているのか? セキュリティーソフトには、リアルタイム性も求められる。
シェアNo.1 ノートンシリーズの2011年版
ノートン インターネット セキュリティ 2011 (amazonで購入)
発売元:シマンテック
対応OS:Windows 7/Vista/XP SP1以降
価格(同社直販サイト価格):パッケージ1年版:6480円
ダウンロード版1年版:6480円
同2年版:1万1980円
同3年版:1万7580円
いずれも同一世帯内の3台まで導入可能
今回紹介する「ノートン インターネット セキュリティ 2011」(以下NIS 2011)は、2011年版の総合セキュリティーソフトである。同社の一般向けセキュリティーソフトにはほかにも、ウイルス対策に絞った「ノートン アンチウイルス 2011」と、NISにファイルのバックアップや復元、パソコンのチューンアップ機能を追加した「ノートン 360」がラインナップされている。
なお、ノートン 360は2010年版に当たる「バージョン4.0」が販売されているが、2011年版に当たる「バージョン5.0」のパブリックベータ版も公開されている(発売は2011年になるだろう)。
アンチウイルス 2011とNIS 2011の主な違いは、保護者機能(ペアレンタルコントロール)と、個人情報の保護機能の有無である(詳細は後述)。NISシリーズのほうが出荷数が多く、ユーザーに受け入れられているということだ。古くからある製品だけにユーザーの信頼も厚く、同社のセキュリティーソフトは、現在のシェアは1位(国内・世界とも)となっている。
インストール後には自動で保護機能が開始されて、アクティブ化(アクティベーション)とメールアドレス、任意のパスワードを登録すれば、全機能が利用可能になる。先ほどのホームウインドウと、パフォーマンス履歴をグラフ表示するウインドウの切り替えが、表裏をめくるようなアニメーション表示になっているなど、少々演出過剰な点もあるが、画面の構成がシンプルで各機能が整然と配されており、機能のオン/オフ状態がわかりやすい。
メイン画面(ホームウインドウ)の右側に並ぶスイッチを操作すると、その時点で機能の簡単な説明が表示され、各機能を一時的にオフにできる。このスイッチはあくまで、何か特別な作業をする際にセキュリティーソフトに邪魔されたくない場合用の一時的なものなので、危険な状態で使い続けることがないように工夫されている。

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