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総額約24億ドルとなる残暑の買収合戦

デルが買収断念!HP、3PAR争奪戦に勝つ

2010年09月06日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 9月2日、ヒューレット・パッカード(HP)による3PARの買収が発表された。8月16日、デルによる買収が発表された3PARだが、その後ヒューレット・パッカードがより高い買収金額を提示。双方が買収額を引き上げる展開になり、10日間ほどの買収合戦が繰り広げられていた。9月2日に、HP1株あたりの金額を33ドルまで引き上げた段階で、デルが買収を断念した。金額は当初の約11億5000万ドルから最終的には約24億ドルにまで跳ね上がっている。

 3PARは1999年に設立されたITベンダーで、「ユーティリティストレージ」と呼ばれる仮想化対応のストレージ装置を提供している。シンプロビジョニングをいち早く市場に投入したベンダーとして知られ、ストレージ仮想化の自動処理や重複排除などの技術もいち早く取り込んできた。デルは3PARの買収により、Dell EqualLogicの展開やEMCとの協業でカバーできなかったクラウドコンピューティング向けの製品拡充を行なう計画だったが、白紙に戻った。一方、HPはレフトハンドネットワーク以来のストレージベンダーの買収となり、「HP SotrageWorks」ブランドの配下、ローエンドからハイエンドまで幅広い製品を揃えることになる。

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