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新技術でパフォーマンスも向上

下位製品もvMotionに対応!VMware vSphere 4.1

2010年07月15日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 7月14日、ヴイエムウェアは仮想化プラットフォームの新バージョン「VMware vSphere 4.1」を発表。あわせて、vSphere 4.1の中堅・中小企業向けバージョンの強化や運用管理製品群vCenterの新ソリューションの発売も明らかにされた。

 vSphere 4.1では、リソースプールの規模を2倍に強化。1つのリソースプールに対し、これまでの2倍の仮想マシンを集約可能となった。またvCenter Serverは、以前の3倍となる、最大1万台の仮想マシンを管理できるようになった。

 さらに新しいメモリ圧縮機能が追加され、負荷の大きい処理を実行する際でもシステムのパフォーマンス維持が可能となり、最大で25%のパフォーマンス向上を実現しているという。

vSphere 4.1の機能比較

 また、vSphere 4.1には、上位から

  1. Enterprise Plus
  2. Enterprise
  3. Advanced
  4. Standard
  5. Essentials Plus
  6. Essentials

というエディションがあるが、中堅・中小企業向けの強化として、Standard EditionとEssentials PlusにVMware vMotionが標準搭載された。vMotionは、運用中の仮想マシンを停止させることなく別のサーバー(物理マシン)に移動させる「ライブマイグレーション」を行なうソフトウェア。これまでライブマイグレーションを利用するには高額な上位製品などが必要であったが、vSphere 4.1では比較的安価な中位エディションでも利用可能となった。

 価格は、Essentials Plusが、3ホスト(1ホストあたり最大2CPU)の利用権と1年間のサポートのセットで52万1900円。Standardは、1CPUあたり1年間のサポートとのセットで15万5900円だ。なお、以前よりvMotionが付属していたAdvancedの場合、1CPUあたり1年間のサポート付きで39万900円となっている。

Essentials PlusとEssentialsの機能と価格

 Essentialsは、アプリケーション数が30以下の企業向けとしてもっとも販売数が多いエディション。vSphere 4の市場予想価格は12万4000円だったが、4.1では6万8900円となる。Essentials Plusと同様に、1ライセンスで3ホスト(1ホストあたり最大2CPU)の利用権と1年間のサポートがつくため、1CPUあたり約1万円となる。

 なお、無償版の「ESXi シングルサーバ エディション」(略称ESXi)は「VMware vSphere Hypervisor」と名称変更する。これは、vSphereのハイパーバイザー機能のみを利用できるライセンスであり、名称変更によりvSphereファミリに一員であることがわかりやすくなった。同社のWebサイトからダウンロード可能で、従来通り無償で利用できる。

EMC製品がvCenterファミリに

 vCenterの新ソリューションは、「vCenter Configuration Manager」と「vCenter Application Discovery Manager」の2点。両製品とも、もともとはVMwareの親会社であるEMCの製品で、VMwareが買い取っていた。

 vCenter Configuration Managerは、「EMC Ionix Application Stack Manager」および「EMC Ionix Server Configuration Manager」と呼ばれていた製品で、ポリシーベースのコンプライアンスの提供、仮想および物理マシンの構成タスクを自動化する機能を持つ。

 vCenter Application Discovery Managerの旧称は「EMC Ionix Application Discovery Manager」で、物理/仮想環境におけるサービスの自動検出、アプリケーションの依存関係の可視化を行なうツールとなる。

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