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デスクトップ仮想化のすべて 第8回

サーバー仮想化の元祖が提供するクライアントソリューション

仮想化技術を核にデスクトップ仮想化を広げるVMware

2010年10月01日 08時00分更新

文● 渡邉利和

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サーバー仮想化の分野では、特にエンタープライズユーザーを中心に広く活用されているVMwareは、デスクトップ仮想化に関しても「VMware View」を提供している。シトリックスが、基盤技術として画面転送技術を据えているのに対し、VMwareは当然ながら仮想化技術を前面に打ち出している点が両者の取り組みの最大の違いといえるだろう。

VMwareのVDIへの取り組み

 VMware Viewによるデスクトップ仮想化は、サーバー上で仮想化プラットフォームとしてVMware vSphereを運用しておき、その上で仮想化されたクライアントデスクトップを各ユーザーに配信する形となる。1つのイメージを複数のユーザーに配信する形で共通化することもできるし、ユーザーグループごとにそれぞれ対応するイメージを配信することも可能だ。

画面1 VMwareのVDIソリューション「VMware View」

 また、エンタープライズ分野で定評のある仮想化プラットフォームであるvSphereを利用することで、vSphereの特徴的な機能であるVMotionやHA(High Availability)、DRS(Dynamic Resource Scheduler)、Consolidated Backupといったエンタープライズ向けの機能をデスクトップ環境でも活用できるようになる点も、VMware Viewの強みといえるだろう。

 デスクトップをホストするサーバーの負荷が高まったり、障害が発生してダウンしたりといった場合にも、他のサーバーに仮想マシンを移動して処理を継続するなど、仮想化プラットフォームであるvSphereの技術的な優位性のメリットをデスクトップユーザーが享受できる形になっている。

アプリケーション仮想化「VMware ThinApp」

 また、VMware Viewではアプリケーション単位での仮想化としてVMware ThinAppが提供される。これは、イメージとしてはWindows 7で標準提供されている「XP Mode」と同様の手法だと考えてよい。こうした機能を併用することで、クライアントPCのOSをWindows 7にアップデートしつつ、Windows XP時代のアプリケーションをそのまま継続利用するといったことが可能になる。デスクトップの仮想化によって、クライアントPCプラットフォームとアプリケーションとの依存性が弱まるため、柔軟な運用が可能になるわけだ。

図1 クライアントPC上で仮想アプリケーションを動かす「VMware ThinApp」の仕組み

 多くの企業が直面している問題としては、実のところInternet Explorer 6(IE6)に起因する非互換性がよく取り上げられる。IE6のレンダリングには独特の癖があり、IE6できれいに表示されるように最適化したWebアプリケーションは、他のWebブラウザではうまく動作しなかったりするのである。

 IE6が主流のWebブラウザだった時代にはそれで問題なかったが、IE7/IE8に移行する場合には、こうしたWebアプリケーションを改修した上で、クライアントのWebブラウザ環境を一斉にアップデートする必要がある。その負担は馬鹿にならないため、企業ユーザーには「クライアントのOSはWindows 7にアップデートするとしても、Webアプリケーションは当面IE6対応のままで継続利用したい」というところも少なくない。

画面2 2010年8月にリリースされた「ThinApp 4.6」では、Windows 7上でIE6の利用が可能になった。手前のウィンドウが、本来Windows 7では動作しないIE6

 こうした、従来であれば「ない物ねだり」ともいえるようなユーザーの要望にも柔軟に応えられるようになる点も、VDIのメリットの1つといってよいだろう。

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