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最新ゲームも軽快なハイパワーノート Alienware M15x (3/3)

2010年03月10日 11時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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さすがのパフォーマンスはデスクトップ並み
最新FPSも軽快に動く

 借用した評価機を元に、Alienware M15xのパフォーマンスを検証してみよう。テストに使用したのは定番の総合ベンチマークソフトである「PCMark Vantage」、3Dグラフィックベンチマーク「3DMark06」、それとゲームをベースにしたベンチマークとして「バイオハザード5ベンチマーク」を使用した。

 ベンチマークの前に、Windows 7のエクスペリエンスインデックスを確認してみた。評価機の仕様は本ページ下に記載しているが、CPUはCore i7-720QM(1.60GHz)を搭載している。

Windowsエクスペリエンスインデックスの値

Windowsエクスペリエンスインデックスの値

 最小スコアは5.7と一般的な大型ノートと大差ないが、これは通常のHDDを搭載する場合、HDDスコアがこの辺りで打ち止めになるためだ。それ以外のコンポーネントはさすがの高性能で、グラフィックス性能の6.8はノートパソコンとしてはトップクラスである。

 PCMark Vantageのスコアは、Core i5搭載の大型ノート「LaVie LL750/WG6」と比較してみた。これにより、現在市場で一般的なCore i5と内蔵GPUを使ったノートと比べた性能差が見えてくる。

PCMark Vantageの計測結果

PCMark Vantageの計測結果

 総合性能では1.4倍近いスコアの差が出ている。グラフィックス性能の差が2.3倍以上と大きいのは当然だが、メモリー性能差も大きい。これはメモリーモジュール自体の差(Alienware M15xはDDR3-1333、LL750はDDR3-1066)だけでなく、Core i7-720QMとCore i5-430Mの構造の差が影響していると思われる。Clarksfieldコアのi7-720QMはCPUコア内にメモリーコントローラーが一体化されているが、i5-430MではCPUコアとは別チップのGPUにメモリーコントローラーが一体化されているため、メモリーアクセスがやや遅くなるためだ。

3DMark06の計測結果

3DMark06の計測結果

 3DMark06のスコアは、当然ながら圧倒的な差となった。CPUの差は15%程度だが、総合スコアは8.5倍もの差となっている。GeForce 9800/GTS 240級の性能があるのだから当然だが、さすがにゲーミングノートを標榜するだけのことはある。

 なお、より負荷の高い3DMark Vantageのスコアは、CPUが10683、Graphicsは4887だった。このグラフィックス性能は、Core i7-920とGeForce 9800 GTを搭載するデスクトップパソコンとほぼ同等の数値である。

 実際のゲームに近いバイオハザード5ベンチマークは、DirectX 10のパフォーマンステストBを、デフォルト設定で計測してみた。

バイオハザード5ベンチマークの計測結果

バイオハザード5ベンチマークの計測結果。単位はfps

 こちらも当然ながら圧倒的な性能差を見せた。Alienware M15xはほぼどんなシーンでも60fps以上を実現しており、非常に高速だ。表示解像度を1600×900ドットに上げ、アンチエイリアシングほかの設定をすべて最高に上げた状態で同じテストを行なうと、約41fps程度となった。この種のアクションゲームであれば、30fps以上あればおおむね快適に遊べるので、M15xなら最高品質でも快適なプレイが可能といえる。

 最後にベンチマークテストではないが、筆者がよくプレイしているFPSゲーム「Call of Duty:Modern Warfare 2」をインストールして遊んでみた。フレームレート表示ツール「Fraps」を常駐させて、ゲームの表示フレームレートを見ながらいくつかのシーンをプレイしてみたが、グラフィックス設定を軒並み高品質側に設定した状態でも、50~60fps以上のフレームレートを確保していた。プレイの快適さはハイエンドのデスクトップと比べても劣るものではない。

人気のFPS「Modern Warfare 2」も60fps以上

人気のFPS「Modern Warfare 2」も60fps以上と、非常に快適な表示性能を実証してみせた

 評価機構成での販売価格は、約22万3000円程度(本稿執筆時点)。これにフルHD解像度のディスプレーを搭載しても、23万円以内に収まる。ノートしては抜群に優れた性能に加えて、所有欲をそそるデザインやブランドイメージを備えたM15xは、「ハイエンドPCはデスクトップじゃなきゃね」という固定観念を覆す魅力を持った製品と言えそうだ。

Alienware M15x(評価機構成)の主な仕様
CPU Core i7-720QM(1.60GHz)
メモリー 4GB
グラフィックス GeForce GTX 260M
ディスプレー 15.6型ワイド/1600×900ドット
HDD 500GB
光学ドライブ 記録型BDドライブ
カードスロット 8in1メディアカードリーダスロット
インターフェース USB 2.0×3(うち1つはeSATAコンボ)、IEEE 1394、ExpressCard/56、10/100/1000BASE-T LANなど
サイズ 幅377.93×奥行き308.51×高さ48.7mm
質量 約4.08kg
バッテリー駆動時間 最大2時間8分(6セルバッテリー、独自計測)
OS Windows 7 Home Premium 64bit版
価格 22万3035円
(本稿執筆時点、最小構成価格時 13万9980円)

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