国内大手メーカー製品に比べると、デルの大型ノートは同スペックでもコストパフォーマンスが高かったり、BTOのパーツバリエーションが幅広く、自分好みの構成に仕立て上げられる製品が多い。今回評価する「Studio 15」も、そうした柔軟なパーツ構成が魅力の大型ノートである。また上掲の写真のように、デザイン面でも特色のある製品だ。その魅力を探ってみよう。
天板バリエーションはなんと全17種!
Studio 15はデルの個人・家庭向けノートで多い、前方に向かって傾斜したくさび形のボディーを備える。サイズの割にシャープに見えるデザインだ。ボディー以上に目を引くのは、天板のデザインだ。今回の評価機は赤い模様が渦を巻いたような絵があしらわれている。このデザインは、デルと米国のネイルカラーのブランド「O・P・I」のコラボレーションによるもので、「I am Not Really a Waitress」と名付けられている。非常に派手な天板ではあるが、上品さがある。赤一色の天板よりも、センスの良さを感じるだろう。
Studio 15ではO・P・Iのほかにも、著名なデザイナーやアーティストの手によるデザインなど、なんと17種類もの天板デザインを用意している。評価機の天板はいかにも女性向けといった印象だが、家族での使用や男性個人が使っても違和感のないデザインも取りそろえられている。
「派手な柄の天板はちょっと……」という人向けには、単色の天板も用意されているので安心だ。とはいえ、せっかく天板バリエーションが豊富な製品なので、個性に合った柄天板を選びたいところだ。
ボディー自体には特に柄などはない。ディスプレーには15.6型ワイドサイズのLEDバックライト搭載液晶ディスプレーを採用し、本体サイズは幅371.6×奥行き252.9×高さ25.3~38.9mm。重さは約2.52kgと、15型級大型ノートにしては軽い方だ。詳細は後述するが、端子類は両側面に集中配置されていて、前面と背面には端子もスロットもない。
ゲームやAVもOKなハイエンドから低価格まで
柔軟なパーツ構成
冒頭でも述べたように、Studio 15の大きな特徴はパーツバリエーションの幅広さだ。AVやゲーム用途にも余裕のハイスペック構成から、価格最重視のエントリー構成まで、ニーズに応じて柔軟に選べる。
以下に、選択可能な主なコンポーネントを示す。この一覧を見るだけでも、いかに多彩な構成が可能かがわかる。サイズは15.6型ながら、フルHD解像度の液晶ディスプレーが選択できるのも、国内大手メーカー品では滅多に見られない特徴だ。選択可能なOSに、暗号化機能「BitLocker」を備えるWindows 7 Ultimateも用意されているので、ビジネスユーザーが出張などで使う際にも安心できる。
例えば記者のように、「3Dゲームもばりばりやるので、パソコンはハイスペック必須」というパワー重視のユーザーなら、以前にレビューした「Alienware M15x」(関連記事)に匹敵するようなハイスペック構成がお勧めだ。CPUにはCore i7-620M、メモリーは仮想マシンソフトも余裕で動かせる6GB程度、GPUにはMobility Radeon HD 5470を選び、ディスプレーは当然フルHD、光学ドライブはBDコンボドライブが欲しいところだ。
CPU | Core i7-820QM(1.73GHz)、Core i7-720QM(1.60GHz) Core i7-620M(2.66GHz)、Core i5-540M(2.53GHz) Core i5-520M(2.40GHz)、Core i5-430M(2.26GHz) Core i3-350M(2.26GHz)、Core i3-330M(2.13GHz) |
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メモリー | 4/6/8GB |
GPU | Mobility Radeon HD 5470(1GB)、Mobility Radeon HD 4570(512MB) CPU内蔵 |
ディスプレー | 15.6型ワイド/1920×1080ドット、15.6型ワイド/1366×768ドット |
ストレージ | HDD(5400rpm) 640GB、500GB、320GB SSD 256GB、128GB |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ、BDコンボドライブ、DVDスーパーマルチドライブ |
OS | Windows 7 Home Premium 64bit、同Professional 64bit、 同Ultimate 64bit |
なお、選択できるパーツはパッケージ一覧により異なる。そのため構成によっては組み合わせられないパーツがあったり、一時的にラインナップから外れているパーツがある場合もある。購入の際にはパッケージ一覧からおおよそ希望するパーツを備えたパッケージを選び、細かい部分を変更するようにしたい。
本稿執筆時点で最安値のパッケージでは、スロットイン式のBDコンボドライブを標準搭載しながら、価格は8万9980円となっている。BD搭載パソコンとしては、かなり安価だ。