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「ノリと勢いです」鏡音リン・炉心融解PVが出来たワケ

2010年02月26日 12時00分更新

文● ノトフ

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PVを勢いで作ったのは
「『伸ばす』なんてことじゃ作れないから」

―― pixivにアップしている絵を見ると、アニメっぽいものとかリアルなものまで、本当に色々ですよね。

なぎみそ 全部同じ絵柄で描いたら曲とは合わないからですね。ボーカロイドやってて、いろんな曲に寄せてテーマに合わせようとすると、自然とああなるんです。

なぎみそ氏のpixiv

―― なるほど。

なぎみそ これも楽しいからやっているだけで「合わせなきゃ」っていう義務感でやってるわけじゃないですけど。

―― 良い作品に対して自分の絵を合わせていく、というのが楽しいんですね。どの絵が自分の中で得意というのはありますか?

なぎみそ そうですね……ボカロをやり始めたせいで、自分の絵がどこにあるのか、それが漠然としてきちゃいましたね。

―― 迷っている、というわけではなくて?

なぎみそ ま、そこまで深く考えてないですね(笑)。そのときどきに応じて出すっていう感じなんで。でも根本は一緒だったりするんで、タッチを描き分けているという感覚は言われるほどなかったりします。

―― 「炉心」の絵柄は曲にぴったりですよね。あれは元々自分の中にあったんですか?

きっかけは「全力でニコニコ向きでないモノを作ったらどうなる?」ということだったという

なぎみそ そうですね。あれが「萌え」を描く前から描いてたようなタイプです。irohaさんにはAメロ・Bメロとサビ前くらいまで出来てる時に曲を渡してもらったんですけど、「これはいけるね」みたいな話になって。

 ふたりともニコ動見るようになってから時間が経ってたので、ここで一発「全力でニコニコ向きでないモノを作ったらどうなる?」ってことになって。

―― はははは。なんで逆方面に!

なぎみそ 「気持ち悪いかもしれないけどリアルな絵でやっちゃうよ」みたいな。irohaさんも「いいっすよ、趣味で走りましょう」とか言っていて。当時は「歌ってみた」の派生で曲が盛り上がるみたいなムーブメントが出来はじめたころだったので、それと真逆に「全然歌えない曲にしてやりますよ」と。

―― ニコ動のムーブメントにのっていくのは嫌だな、と?

なぎみそ そういうわけじゃないんですが……そのときも深いことは考えてないんですよ。動画を作ってないときには「こうした方がウケが良いんじゃないか」とか「アクセスが伸びるんじゃないか」とか考えるんですけど。でも実際にいざ作っているときは、そんなの関係ないんです。

―― なるほど。

なぎみそ ほとんどのニコ動上の作家さんがそうだと思いますよ。実際に作るときは、完全に頭から離れちゃってる。

―― ノリと勢いというか……。

なぎみそ そう、ノリと勢いですね。大体そんなものだと思いますね。気づくんですよ、「伸ばす」なんてことじゃ作りきれないっていうことに。

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