動画が編集できるのは
「なんでもやらされた世代だったから」
―― 「炉心融解」のイラストを担当されたきっかけは?
なぎみそ それは、irohaさんとの付き合いがあったからですね。
―― もともとお付き合いがあって?
なぎみそ はじめにボーカロイド界隈で「みくよん」という漫画を描いてたんです。それがirohaさんの「moon」という曲をテーマに描いた漫画だったんです。そこから若干の付き合いが出来て、その流れで「新曲作ったんですけど絵描いてくれませんか」ということになりました。
―― 始めは「受注生産」だったんですね。
なぎみそ ですね。最近では、最初から音と動画で組んで動画アップするチームが多いですけどね。
―― 動画編集もなぎみそさんが?
なぎみそ そうですね。
―― すごいですね! 結構大変そうですけど。
なぎみそ でもまあ、炉心に関しては一部のデザインを裏花火さんや三輪士郎さんにお願いしたりと、みんなで作った動画ですから。
―― 静止画の枚数はどれくらい描かれたんですか?
Image from Amazon.co.jp |
DOGS/BULLETS&CARNAGE 1 (ヤングジャンプコミックス) |
なぎみそ そんなに多くないですよ。10枚くらいしかないと思いますね。
―― そうなんですか? けっこう動いている印象がありましたけど。
なぎみそ それは背景を3Dで動かしてるから、動いてるように見えるんですね。
―― 3DCGもなぎみそさんが? コンテを切るのとかも。
なぎみそ はい、自分でやりました。ただ、コンテは切ってないですね。音に合わして動かしながら、出来たシーンを適当に並べていく、みたいな感じで作ってました。
―― お仕事でAfterEffect(動画編集ソフト)を動かしたりされるんですか?
なぎみそ 昔に使ったことがありましたね。私くらいの世代でCGやってる人は、その辺のソフトは一通り使える人が多いですよ。仕事上、なんでもやらされたんで。
―― なんでもやらされた?
なぎみそ いや、そうですよ。色んなツールにもまれてデザイナーになっているんです。今はひとつひとつのツールが専門化して1つおぼえるだけで大変なことになっているんで、それぞれのツールを深くやってる人が多いと思いますね。
―― いや、これまでにも色んなネット系の作家さんにお話を伺ってると、本業でデザイナーをやっているという方が多いんですよ。それって「何でもツールを使えるようになった」って体験があったからこそなのかもしれませんね。
なぎみそ 結局、仕事が終わった後に作らなきゃいけないんで、スキルがないとオフタイム内では作りきれないんですよね。動かすどころか絵を描くだけで時間の食い方が半端じゃないです。腕におぼえのない方がゼロから作るのは、相当大変なんじゃないかなと思いますね。