これからも楽しく作りつづけたい
それ以外「何も考えていないから」
―― 今は「なぎみそ」名義で外からイラストの仕事も受けたりしているんですか?
なぎみそ はい。でもそんなに仕事は来ないですよ、ボカロ関連くらいですね。ボカロ以外の仕事もやってみたいですけど、やっぱり「ボカロの人」というイメージみたいで。
―― hukeさんはゲーム「STEINS;GATE」にも参加されてました。hukeさんの絵も濃厚でいわゆる最近の萌え系とは違う感じなので、なぎみそさんの絵も結構ウケそうな気がするんですけど。
Image from Amazon.co.jp |
Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)(通常版) |
なぎみそ hukeさんはもともとネット絵師としてかなり有名でしたしね。そんな明るいところにはいるわけじゃないんだけど、知る人ぞ知る、むちゃくちゃセンスのある上手い人で。雲の上にいる人ですね。
―― 専業でやられていると、オリジナルの仕事もしやすそうですが。
なぎみそ ボカロで有名になって仕事が来たことで、セルフプロデュースに目覚める人も多いんですけど、自分はどうもそっちにいけないんですよ。「俺はこれで自分を前に押し出してやっていくぞ」っていう人と、「納得できたものを好きなタイミングで淡々と出す」っていう人とで、完全に分かれますね。
―― というと、なぎみそさんは後者っていうことですよね。
なぎみそ いや、それがけっこう中途半端な位置にいるんで、目立ってる人を見ると「いいなあ、うらやましいなあ、俺もいつかは」とも思います。
―― でも本業のお仕事がデザインとかイラスト関係なら結局は似たような仕事になるわけじゃないですか?
なぎみそ そうですね。
―― だからあまり専業にしても意味ないと思っているとか。
なぎみそ そこも深く考えてないですけどね。たぶん、面白そうな仕事が来たら受けちゃうと思うんですよ。
―― (笑) いいですね、そういう考え。
なぎみそ あんまり頭よくないんです。計画的に考えられないんですよ。ついでに言うと学もないんで、絵も独学ですし。
―― いやいや。でも、お仕事でされてると「絵師として生きていくノウハウ」みたいなのはお持ちじゃないですか。そう考えると、独立して個人でプロとして生きていく道も考えやすいのかなとは思いますけど。
なぎみそ あんまり、そういう風には考えられないんですよね。でもひとつの理想としては共感します。
―― プロとしての自分から「なぎみそ」というイラストレーターを見て、こいつがプロとして生きていくというのにはまだまだ、ということでしょうか
なぎみそ いやー、まだまだだと思いますよ。
―― なぎみそさんとしては今後、とにかくボカロ系を描いていきたいと?
なぎみそ ボカロはたくさん描きたいし「極めたい」です(笑)。でもそんなに深くは考えてません。
―― とにかく楽しくやると。
なぎみそ 今はとりあえずため込んでいる新曲を動画にしなくてはいけないんで。とにかく、それをひたすら処理することを考えなきゃなって感じですね。日本全国のボカロPさんに頭が上がらないです。すみません。
―― ファンの方にメッセージなどがあれば。
なぎみそ あ、何も考えてませんでした。すみません。そうですね……ボカロの作家というより、紙芝居のおっちゃんです。立ち寄った子が楽しんでいってくれれば、それでいいです。
著者紹介――ノトフ
老舗ニュースサイト「かーずSP」かーず氏の弟子としてライター活動を始める。ブログは「はつゆきエンタテインメント」。
自主制作番組「はつゆきラジオ」や、ニコニコ生放送などで主に活動中。最近は女装をして、ネットで顔出しをすることで一部の人に面白がられている。