先日のビジネスプロジェクター特集記事(関連記事)で紹介したのは、実売10万円以下のモバイルプロジェクターとポケットプロジェクターが中心だった。だが、ビジネスプロジェクターにはこのほかにも10万円以上の高解像度・高機能タイプや、天井から吊り下げるタイプの据置型などがある。
エプソンは従来、家庭用AVプロジェクターやモバイルプロジェクターで人気を博してシェアトップを14年連続で維持している。そんな同社が初めて、据置型の大型(高光束)プロジェクター市場に参入するという。
オフィリオプロジェクター「EB-Z8000WU」は、直径がCD/DVDに匹敵する大口径レンズを標準採用し、6000lm(ルーメン)の高輝度光源を内蔵する常設用プロジェクターだ。同社のAV/モバイルプロジェクターと同じ3CCD方式を採用し、同方式では初の1920×1200ドット(WUXGA)という高解像度を実現している。まさに、同社のフラッグシップモデルにふさわしいハイスペックだ。価格はオープンだが、予想実売価格は220万円前後となる。
家庭用プロジェクターで定評のある広色域技術「シネマフィルタ」を採用するほか、同社独自開発の無機液晶パネル「C2FINE」により5000:1の高コントラスト比を実現する。
また、2つのランプを内蔵して同時に点灯させることで、万一片方が切れても投写を継続可能。液冷機構を内蔵して、最高45℃の室温でも利用可能――といった高信頼性を確保。
天井設置後のメンテナンスは背面や側面のカバーを手で外すだけで行なえる(工具不要)。レンズも標準の高倍率ズーム(1.6倍)のほか、スクリーンとの距離や画角に合わせてオプションの交換レンズ(5種類)を装着可能。いずれも電動ズーム、電動フォーカス、電動レンズシフトに対応する。
EB-Z8000WUは、高輝度&高解像度というスペックの優位性だけでなく、こうしたメンテナンス性や設置後の使い勝手を向上させているのが特徴だ。さらに3年間の代替機貸与付き保証と4年目以降の有償保障など、アフターサービスを充実。これにより、新規参入する据置型プロジェクター市場でも2010年度にはシェア30%まで拡大させ、この市場でもNo.1を獲得したいと意気込んでいる。
EB-Z8000WUと同時に、以下のオフィリオプロジェクター6製品が発表された。それぞれの価格と主なスペック、製品の位置づけなどは以下の通り。
- WXGA表示で7000lmの高輝度な据置型「EB-Z8050W」
- 高輝度4000lmのWXGAもしくはXGA表示タイプで、USBディスプレー機能とボタン1つでタテヨコ台形歪みやフォーカスを自動補正する「かんたんセットアップ」機能を搭載した「EB-1925W」「EB-1915」
- 上記2機種からかんたんセットアップ機能を省略した「EB-1920W」「EB-1910」
- 輝度3000lm、コントラスト比2000:1のXGA表示プロジェクター「EB-1724」
