このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第124回

やっぱり可動式が好き! ソニー「α550」で猫を撮る

2009年10月23日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「いいシーンに出会えましたね」

 ではα550を持って外に出てみよう。液晶モニターが上を向くカメラでしか撮れない場所といえば、車の下っ。適度に狭くて隠れやすいので猫がよく潜んでいるのだ。

 案の定、路上駐車の車の下で発見。そっと近寄ってカメラを地面ギリギリに置いて、暗いのでプラス1の補正をかけて撮ってみた。

車の下に隠れてた猫。撮ってたら、もぞもぞと動き出したその一瞬(2009年10月 ソニー α550)

車の下に隠れてた猫。撮ってたら、もぞもぞと動き出したその一瞬(2009年10月 ソニー α550)

 振り返ると自転車の下にもう1匹。こっちは日向でのんびりと。もっとぐぐっと寄ってアップで撮った写真もあるんだけど、自転車ごとうつってるこちらを採用した理由は、その自転車にある。

 あとで気づいたのだが、この自転車、2台ともサドルがないのだ。

 ここ、1Fが喫茶店で2Fがアパートという場所で、猫がいたのは喫茶店の駐車スペースなのだが、そこに止まってた自転車がサドル無しとはどういうことなのか。実は猫よりそっちが気になったのである。

立ち漕ぎ専用ママチャリ(?)の下でひなたぼっこの猫。横や上に何かあると安心するらしい(2009年10月 ソニー α550)

立ち漕ぎ専用ママチャリ(?)の下でひなたぼっこの猫。横や上に何かあると安心するらしい(2009年10月 ソニー α550)

 この2匹は仲がいいようには見えないが同じところで飼われているようだ。多分、その喫茶店である。

 駐車場の隅に無造作に古い木の椅子が置いてある。捨ててあるといっても過言ではないくらい雨風で朽ち果てかけており、少し傾いでいて、人が座ったら間違いなく崩れるだろう。

 そこに、左手から車の下にいた猫が、右手から自転車の下にいた猫がふらっとやってきて、上下にきれいにおさまったのだ。猫の2段ベッドである。

朽ちかけた椅子で2段ベッドの猫。α550の液晶モニターは縦位置ローアングルには未対応なので、これだけはアクロバティックな姿勢で撮影(2009年10月 ソニー α550)

朽ちかけた椅子で2段ベッドの猫。α550の液晶モニターは縦位置ローアングルには未対応なので、これだけはアクロバティックな姿勢で撮影(2009年10月 ソニー α550)

 それを撮っていたら通りすがりのおばあさんに「いいシーンに出会えましたね」と言われた。



筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影のネタ帳 シーン別ベストショットの撮り方』(MdN)、『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は10月30日掲載予定



前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン