アップルの“あの噂”から
“次”を考えてみた
7月中旬、アップルがタブレット型の端末を発売するという情報が流れた。これには、Mac OSとiPhone OSのどちらが搭載されるかといった議論もあった。個人的にこの領域にとても興味を持っていて、Android搭載のタブレット「GiiNii Movit」なども気になっていた。iPhoneでモバイルのトレンドを大きく変えたアップルが、次にタブレットに行くというのは、納得できる話だと思っている。
特に、A4サイズ前後の液晶1枚もののピュアタブレット(キーボードなし)である。大谷和利氏が『MacPeople』誌で、アップルの特許からこれから出るマシンを予測する記事をやっているが、その中にもタブレット的な端末は登場している(2009年1月号p.178の「MacBook touch」、同6月号p.222の「iStale」)。その端末がはたしてiPhone OSか、Mac OSかだが、わたしは少なくともMac OSそのものではないと思う。
Macでないのだから、Windowsでも、Ubuntuでも、要するにパソコンのOSではダメだということだ。情報家電的と言いたくなるが、日本の携帯電話の判じ物のボタンや何通りものショートカットは、iPhone以上に分かりにくいのはご存じのとおり。シンプルかつ機能的、そしてコンピュータの煩わしさのない世界であるべきだと思う。
それでは、アップルのタブレット端末は、iPhone OSを載せるべきなのかというと、それも違う。iPhone上では、ブラウザーにしろネットを使うアプリにしろ、ソフトを起動したときにウェブに接続する。iPhone OS 3.0になって、「プッシュ」が可能になった。クラウド側からiPhoneにデータを送り付けることができるようになったのだが、いまのところはポップアップが出るようなインターフェイスだ。つまり、iPhoneは待ち受けの状態では、ネットに接続していないという前提なのである(実際には無線を掴んでいたりするわけだが)。
これから出てくるタブレット型の端末は、「ウェブコネクテッド」(ネットに繋がっている意識で使える)であるべきだと思う。