9月9日、日本ネティーザはDWHアプライアンス製品「TwinFin」の説明会を開催し、米ネティーザの製品統括責任者フィル・フランシスコ氏が製品の機能や構造、今後のビジョンなどを解説した。
TwinFinは、データウェアハウス(DWH:Data WareHouse)の運用を行なうためのハードウェアとソフトウェア、ストレージを一体化した製品。基本的なアーキテクチャの設計は従来から変わっていないが、IBMのブレードサーバ「BladeCenter」のブレードをそのまま利用するという。これにより、従来のデータベースベンダーの製品に比べ、数分の1のコストで、10~100倍のパフォーマンスを実現するとしている。
TwinFinの筐体は、上部からディスクエンクロージャ、SMPホスト、スニペット・ブレード(S-Blade)という構成になっている。ディスクエンクロージャには、1TBのSAS HDDを最大96台搭載できる(内4台はホットスペア)。圧縮機能を利用することで、データ容量は最大128TBとなる。SMPホストは、データの最適化や管理機能を担当するユニット。クアッドコアのインテル製CPU(2.6GHz)を搭載し、Red Hat Enterprise Linux 5(64ビット版)上で動作する。
大きな特徴となるのが、下部のS-Bladeだ。ここは、クアッドコアのインテルCPU(2GHz以上)と16GBメモリを搭載するBladeCenter Server、ネティーザ独自のFPGA(Field Programmable Gate Array)を搭載する「Netezza DBアクセラレータ」を最大12枚収容する。こうした構成により、1時間あたり最大145TBのデータ処理速度、システムあたり2TB以上のロード速度を実現している。
また説明会では、フィル・フランシスコ氏によって、同社の今後の方向性を表わすキーワードが発表された。それは、より幅広く(製品ラインナップを拡充とエンタープライズ領域の幅広い分野での採用、)、より高く(パフォーマンスレベルを高め、拡張性ももっと高いところを求める)、より深く(高度な分析を可能にする)の3つだ。特に、より幅広くに関しては、標準的なTwinFinに加えて、
- エントリー型
- 大容量アプライアンス
- 超高速アプライアンス
ミッドエンドや開発検証向けの、7U筐体を採用したコンパクトな製品。ユーザーデータ容量は2.5T(圧縮時で10TB)となる。
とにかく大容量が必要なケースに応える、最大20ラック構成でユーザーデータ容量5PBの大型製品。将来的には、20PBにまで拡張が可能になる予定。
ローレイテンシー、ニア・リアルタイム処理などが必要な用途向けに、オンメモリ処理など高速処理に特化した製品。最大10ラック構成で、ユーザーデータ容量は1.25PB。
が新たにラインナップされることが発表された。今やオラクルやマイクロソフトまで投入を開始したDWHアプライアンスのはしりとなるネティーザだけに、新製品の投入が期待される。