Webブラウザ上でPCのOSと同じデスクトップを再現するサービスをWebデスクトップと呼ぶ。米国では3年くらい前に現われ、日本でも昨今大きな注目を集めるようになってきた。このWebデスクトップをサービスとして提供しているのが「Startforce」である。
Webブラウザ上でさくさく動く
昨今、クラウドや仮想化といったキーワードとともに注目を集めているのが、Webデスクトップである。これはアプリケーションだけではなく、OSのデスクトップ自体までWebブラウザ経由で提供するというもの。いわば「Desktop as a Service」であり、Web OSとか、仮想デスクトップとも呼ばれる。こうしたWebデスクトップをサービスとして、いち早く日本で提供しているのが「Startforce」である。
スタートフォースのCEOを務めるジン・コウ氏は「PCとWebブラウザがあれば、デスクトップとオフィススイート、PDFツール、Webメールやカレンダー、IM(Instant Messenger)、グループフォルダなどがすぐに利用できます。しかも10GBの容量のサービスが1年間で360ドルなので、月額コストも3000円程度で済んでしまいます」と米国で提供されているStartforceのサービスについてこうまとめる。日本ではStartforceのフル機能を提供する企業向けの有料サービス「Startforce Enterprise」が、キャンペーン価格ながら月々2000円で利用できる(オフィススイートはオプション)。
さっそくどんなものか見てみよう。取材においては、まずユーザーアカウントを作成するところからデモをしてもらったが、申し込みから初期設定まですべてWebブラウザで済み、まさにあっという間。ログインすると、WindowsライクなOSのデスクトップがWebブラウザ上に現れ、操作が可能になる。試用してみて驚くのが、軽快なレスポンスだ。ドラッグ&ドロップのファイル操作もアプリケーションの起動もスピーディ。機能がリッチな割に動作が重いWindows Vistaに慣れていると、こちらの方がむしろ軽快とすら感じられる。
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