前回はMacの音楽作成ソフト「GarageBand '09」を使って、いかに簡単にポッドキャストが作成可能かについて紹介した(関連記事)。今回はそのクオリティーを高めるための6つのノウハウを解説する。機材にこだわって音質を上げたり、演出に役立つエフェクトをうまく活用したりして、「プロ並み」を目指そう!
まずこだわりたいのは「マイク」
音質を大きく左右するのがマイクだ。マイクには、大きく分けて「コンデンサーマイク」と「ダイナミックマイク」の2種類がある。このうち、基本的に特別な対応機材などを経由することなく、ダイレクトにMacのオーディオ入力に接続できるのはダイナミックマイクだ。
ただより高音質な録音を目指すなら、多少高価にはなるが、一般的に繊細な音声のレコーディングに最適とされ、実際のラジオ番組や音楽スタジオなどでも採用されているコンデンサーマイクをチョイスするといい。
……というのが基本の話だが、GarageBandを中心としたポッドキャスト制作システムに、大規模な機材や面倒な設定作業は似つかわしくない。そこでオススメしたいのがポッドキャストの作成に特化された製品群だ。
ALESISの「SB-Mic Podcasting Kit」に同梱されるマイクは、何とマイクとUSBオーディオインターフェースが一体になっており、USBマイクロフォンをMacにつなぐだけで、GarageBandなどで録音を始められる。OS標準のドライバーで動作するため、別途ドライバをインストールする必要もない。このキットには卓上マイクスタンドやヘッドホンも同梱されているので、必要なものが一挙に揃う。
エムオーディオの「Podcast Factory」もオススメだ。高品位なダイナミックマイク、プリアンプ搭載の高音質USBオーディオインターフェース、さらに卓上マイクスタンドなどをひとつにまとめたパッケージで、こちらもプライスパフォーマンスに優れている。
どちらもプロフェッショナルなポッドキャストを制作するために必要な機材が揃っているので、これから本格的に始めたい初心者の方も安心といえるだろう。
マイクに付けたい便利グッズ
自分の声に合ったマイク選びと合わせて「あると便利」なグッズも紹介しよう。基本的には、前述のパッケージがあれば問題なく収録できるが、より快適で高品質な録音を目指す人は参考にしてほしい。
卓上マイクスタンドとホルダー
まずは、卓上マイクスタンドと、マイクをスタンドに取り付けるためのマイクホルダーだ。ハンドマイク(手持ちマイク)の状態でもとりあえず録音できるが、マイクの位置で声の音量が急激に変化してしまったり、タッチノイズなどが入ってしまうなどのトラブルが起こりがち。卓上マイクスタンドとマイクホルダーを使い、適切な位置にマイクをセッティングすれば、声を安定して録音できるようになる。
ウィンドスクリーンやポップガード
もうひとつマイク関連で忘れてはならないのが、マイクを口に近づけてお喋りする際に、自分の息がマイクにかかって発生するノイズ、いわゆる「フカレ」を低減してくれる「ウィンドスクリーン」や「ポップガード」と呼ばれるアイテムだ。
ウィンドスクリーンはマイク本体に装着して、ポップガードはマイクの前を遮るようスタンドなどに装着するのが一般的。若干の音質的な差は生じるものの、どちらもその役目は基本的に同じなので自分の録音環境やマイクの形状に合わせて選択すればいい。
フカレによるノイズは、リスナーにとっても非常に耳障りで、不快に感じることが多いのでぜひとも導入をオススメしたい。ちなみに、ノイズ対策になるべくコストをかけたくない方は、刺しゅう枠やワイヤーハンガー、ストッキングなどを利用して、ポップガードを自作するなどの手もあるのでお試しを!
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