最新のMacや「iLife 09」に含まれる音楽制作ソフト「GarageBand '09」は、実は純粋な音作りだけでなく、ポッドキャストやビデオへの音付け(MA)といった作業にも使える。過去の記事では楽器のレッスンや演奏の録音といった機能を取り上げてきたが、今回はポッドキャスト制作にフォーカスしてその手順をお届けしよう。
最近では、動画共有サイトがネットで自分をアピールする場となっているが、何かの作業をしながら聴けるポッドキャストもまだまだ根強い人気がある。ラジオを聴いていて「このネタを扱えば、もっと面白くなるのに」と思ったら、ぜひこの記事を参考にして自分の番組を作っちゃおう!
ポッドキャストとは何?
ポッドキャストとはネットでコンテンツを配信する仕組みのひとつで、「iPod」の登場と共に生まれた造語だ。インターネット経由で配信される更新データ(RSS)を元に、サウンドやビデオ、PDFなどを配信。それらをユーザーがダウンロードして視聴できるのが特徴だ。
アップルのコンテンツ配信サービス「iTunes Store」でも数多くのポッドキャスト番組が配布されている。このiTunes StoreからパソコンのiTunesにファイルをダウンロードしておけば、iPodに番組を転送して出先でもラジオ番組が聴けるというわけだ。いわばダウンロード可能なラジオ形式の番組ということである。
しかも、iTunesに番組を登録しておけば、最新のエピソードが自動でダウンロードされるというのが嬉しい。難しいことを考える必要はなく、従来のインターネットラジオ同様に気に入った番組をiTunes Storeやインターネットから見つけてどんどん登録していけばいい。ポッドキャストに対応したソフトはいくつか存在するが、iPodとの連携を考えるならiTunesがオススメだ!
iTunes Storeで配信されていない番組は、手動でURLを入力することで、iTunesに登録できる。基本的にポッドキャストは無料なのが嬉しいところ。お気に入りの番組を探してジャンジャン登録していこう
楽曲の著作権にはご注意を‥‥
さて、これからGarageBand '09でポッドキャストを制作していくわけだが、最初にひとつだけ覚えておいてほしいことがある。楽曲の著作権だ。
ポッドキャストはその仕組み上、番組や楽曲のファイルはインターネットから、そのままダウンロード可能となるので、基本的にCDなどの既存楽曲(著作権あり楽曲)を使う場合には、著作権者の許諾を得て使用料を支払うことになる。楽曲自体を流すことはもちろん、BGMやジングルなども対象となるので、くれぐれもご注意を!
なお、前回は完成したオリジナル曲を動画共有サイトに投稿する方法を紹介したが、YouTubeやニコニコ動画などでは著作権者や著作権管理団体と包括的な契約を結んでおり、既存楽曲を歌ったり、演奏するときは料金を払わずに済むこともある(関連記事)。それそれのサービス規約などを参照してほしい。なお、GarageBand内のオーディオコンテンツは無料で商用にも利用可能だ(関連リンク)。
前置きが長くなってしまったが、早速、ポッドキャスト作りを紹介していこう。GarageBandが起動したら、お馴染みの「新規プロジェクト」ダイアログから、「Podcast」テンプレートを選んでダブルクリックする。すると、音楽制作用とはちょっと違った画面が表示されるはずだ。このテンプレートでのレイアウトは、ポッドキャスト制作に最適なものになっており、快適にジングルの作成やナレーションの録音などを行なえる。

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