テレビ放送はくっきりと
映画は自然に再現するのがAQUOSの高画質
「高画質マスターエンジン」によって、コントラスト感に優れた映像は格段に進化した。高画質を語るならば、映画の再現も重要。そこで画質モードによる映像の違いもチェックしてみた。
比較したのは、テレビ放送向けの「標準」と明るい部屋で映画を楽しむ「映画(リビング)」、暗い部屋で映画を鑑賞する「映画」の3つ。「標準」と「映画(リビング)」では、蛍光灯に合わせて色温度が高めの設定になり、映画では色温度が低くなり、空の色の青さが抑えられ、白に近い部分はやや黄色くなる。
ここで大きく異なるのは暗部の再現。標準が全体的に明るくはっきりとした映像になるのに対し、映画(リビング)では、暗部を無理に明るくせず、暗く沈んだままにしている。
これは、映画、映画(リビング)ともに、フィルムと同じガンマ特性を維持しているためだ。逆に標準はガンマ特性を変更して、埋もれがちな暗部も再現して見やすい映像にするが、映画でそれをやると、制作者の意図を正確に伝えられない可能性がある。この標準と映画の明確な区分が、AQUOSの忠実な映像再現へのこだわりだ。気軽に映画を見るなら標準(アクティブ設定「入」)でも十分だが、好きな映画をじっくり見るなら、映画(リビング)を選びたい。
ネットワーク機能も大幅に強化!!
これまでは「R」シリーズなどの上級モデルでだけ採用されていたネットワーク機能の搭載も「DS6」の大きな特徴だ。こうしたネットワーク機能も「高画質マスターエンジン」を含む新しいデジタル回路に統合して盛り込まれている。
そのネットワーク機能だが、AQUOSの専用サイト「AQUOS.jp」から手軽にアクセスできる。直接URLをリモコン入力することもできるが、主なコンテンツはすでに登録されており、リモコンの10キーで直接選択することも可能。ユニークなのが、「インターネット+テレビ画面」の二画面表示に対応していること。テレビ放送を見ながら気になる事柄を検索するような使い方も手軽にできるようになっている。
そして、最大の魅力は、「YAHOO! JAPAN for AQUOS」への対応と、AQUOS限定のコンテンツ「動画チャンネル」だ。動画配信サービスは、選択するとまずはコンテンツのリスト画面が表示されるのが一般的だが、「動画チャンネル」ではいきなり人気のコンテンツの映像がスタートする。
これが実にテレビ的で、テレビのチャンネルがひとつ追加されたような感じで使うことができる。見たいコンテンツを選ぶ場合は、リモコンでリストを呼び出す。カテゴリー別に豊富なチャンネル数が用意されており、「おすすめ」や「新着」などのリストも選択できる。現状はSD映像のコンテンツとなっているが、視聴は無料だ。
このほか、「アクトビラビデオ・フル」や「ひかりTV」といったブロードバンド動画配信サービスにも対応するなど、ネットワーク機能はかなり充実している。DLNAには対応しないが、難しいことを考えずに誰でも快適に使えて、より多くのコンテンツの視聴や、手軽な情報取得に限っているのがシャープらしい。
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