第三の理由 WiMAXアンテナを内蔵していること
モバイルWiMAXの天敵は、ノイズ発生源となるマザーボードだ。ノイズが多いとデータ通信の速度にも影響が出る。富士通のエンジニアの方によると、FMV-BIBLO LOOX R/D70N(モバイルWiMAX内蔵モデル)では、モバイルWiMAXのアンテナをマザーボードから離すことで、より安定した通信ができるのだという。
内蔵WiMAXと外付けWiMAX、速度の違いはどのくらい?
今回、富士通からFMV-BIBLO LOOX R/D70N(モバイルWiMAX内蔵モデル)の先行機を借用し、内蔵WiMAXと外付けWiMAX(USB接続のD01NAで速度を測定した。測定した場所は、西新宿のアスキー・メディアワークス本社ビル。測定方法は、同一位置でLOOX R/D70N(モバイルWiMAX内蔵モデル)の内蔵モバイルWiMAX、そしてUSB接続されたデータ通信カードD01NAそれぞれで、Radish Network Speed Testingとgooスピードテストの2つ。両方のサービスで5回測定し、それぞれの平均を出している。また、Radishは東京の測定サーバーを使用している。
アスキー・メディアワークス本社4F | ||
---|---|---|
条件 | LOOX R/D70N内蔵モバイルWiMAX 平均接続速度(Mbps) |
データ通信カードD01NA 平均接続速度(Mbps) |
Radish(下り) | 3.11 | 2.85 |
Radish(上り) | 0.46 | 0.15 |
gooスピードテスト(下り) | 3.09 | 3.04 |
測定結果は内蔵WiMAXが下りで約1割優速からほぼ同等の速度、上りで3倍優速となった。今回の結果から速度的に内蔵WiMAXは、外付けWiMAXに対して十分優位にあると考えられる。これに加え、アンテナを内蔵することによる取り回しの良さ(=機動力の向上)というメリットもある。予算20万円未満で、データ通信前提でビジネスモバイル用ノートパソコンを選択するのであれば、まさに本機は最有力候補になるのではないか。
なお、無線LANとしてIEEE802.11nドラフト2.0準拠およびIEEE802.11a/b/g準拠の無線LANが搭載されているが、WiMAXとの同時使用はできない。
(次ページへ続く)