グラフ分析は異常値分析
グラフ分析の基本は、異常値を分析することから始めます。急激な落ち込みや伸びという「異常値の要因」は何かを検討するのです。グラフから異常値を発見し、分析する方法を解説します。
グラフの異常値を見る
グラフではひと目で異常値がわかります。急激な落ち込みや伸びは誰でもすぐに判断できます。また、比較することで異常値を見つけ出すこともできます。そのため、グラフ分析は、異常値を見つけ出したり、異常値の要因を分析することから始めていきます。
● グラフから異常値をつかむ
このグラフでは8月が落ち込んでいるように見えますが、実は7月が異常値で6月から8月9月と順調に伸びています。この7月の急激な伸びを分析することが異常値分析です。
このグラフは、得意先別の売上高順に粗利高を並べて比較したグラフです。ここでの異常値は、A社B社の粗利高です。A社の粗利率が低いのか、B社が逆に高すぎるのか、全社平均の粗利率の数字と比較して、その実態と原因を分析します。
このグラフは、営業担当別の得意先数(棒グラフ)と1件当たりの売上高(折れ線)を示した2軸グラフです。得意先数の上位3人は、得意先数と1件当たりの売上高が反比例しています。すると、営業Dの1件当たりの売上高が低いことが異常値であると判断でき、この原因を分析します。
● 異常値分析の進め方
グラフでの異常値分析の進め方には、基本分析、比較分析、平均比較分析、傾向比較分析、そしてベストワースト分析の5種類の方法があります
キーワード――近似曲線
Excelの折線グラフなどで利用できる傾向を表す統計曲線。グラフの上下が激しく、傾向が分かりにくい場合に、「近似曲線」を追加すると推移の動向(右肩上がり、右肩下がりなど)を知ることができる。
この連載の記事
-
第4回
ビジネス
Excelデータの並べ替えでお手軽分析! -
第3回
ビジネス
Excelピボットグラフで多角的に分析する -
第2回
ビジネス
Excelピボットテーブルでデータ分析 -
第1回
ビジネス
Excelはデータベース活用ツールだ - この連載の一覧へ