リスクマネジメントを実現する新製品群
最近、ビジネスシーンで重視されているのが「リスクマネジメント」であり、各種ソリューション・製品の展示も注目だ。特に先日発表されたばかりの「リモート消去PC」が会場でもデモされていた(関連記事)。
新製品の「リモート消去PC」(奥側のPC、発売は夏頃)。本体にウィルコムのPHS通信機能を内蔵し、HDDの暗号化をリモートで管理する
リモート消去PCの管理側画面。HDDのロックや消去などを実行できるほか、ステータス画面で緯度経度が表示されているのも注目
ウィルコムのPHS通信ユニットを本体に内蔵し、単にPCをロックするだけでなく遠隔地からのデータ削除が可能だ。さらに、起動を試みた時刻などもリモートで把握できるほか、ホスト側画面を見ると位置情報(PHSなのだから比較的詳細に分かる)もモニターできる。また、同社が推進している手のひら静脈認証や、新開発の携帯電話での暗号復号アプリ(開発段階)のデモなども行なわれていた。
カメラ付き携帯電話を用いた暗号復号アプリ。パスワード付きで暗号化した印刷物(画像をシャッフルして2次元バーコードのようにした画像)を携帯電話で撮影すると、元画像を現われるという仕組み
オフィスのPCを持ち出せば(自宅で使うなどして)データが漏洩する危険があることは周知のとおりだが、自宅からPCを会社に持ち込んで社内ネットワークに接続する「持ち込みPC」も危険は同様にある。同社のシステムでは比較的安価に持ち込みPCを検出・アクセス制限できる
この持ち込みPC管理システムは、手頃な価格(最小システム9万8000円)と、基本的にネットワークに接続するだけで運用できるという手軽さがポイント
エコでグリーンなノートPCで
省電力オフィスを実現
いまのビジネスシーンで欠かせないキーワードが「エコ」だが、環境対策のアピールも万全。発売されたばかりの“業界最低消費電力PC”「FMV-ESPRIMO」と、グリーン電力証書システム対応PC「FMV-BIBLO LOOX U/C50N ECOモデル」の展示(関連記事)、オフィスの電力消費をモニタリングするシステムなどが見どころだ。
FMV-ESPRIMOのデモ。本体の低消費電力に加え、人体感知センサーを併用することで、ディスプレーの前に人が座っていないと自動スリープする
FMV-BIBLO LOOX U/C50N ECOモデル。天面にエッチング(ミラー仕上げ)された地球のデザインは、デザインとして見てもかなりしゃれている
LOOX U ECOモデルに公布されたグリーン電力証書。グリーンエネルギーを用いていることも、これからはセールスポイントのひとつになるのだろう
エコ関連ブースに展示されていたオフィスの省エネ活動用システム。システムの保守・運用システム「SupportDsek Expert」に各種センサー(照明・温度)を付加し、オフィス環境の監視を用いるというもの
日本の電子書籍の夜明けは?
また、個人でも購入できるカラー電子ペーパー端末「FLEPia」のデモも行なわれていた(関連記事)。各種マニュアル/資料類を電子化してペーパーレス化するという法人向けの用途が主なものだが個人で購入することも可能。価格的にはまだまだ気軽に導入とはいかないが、先日発表されたAmazon.comの電子ブックビューア「KINDLE DX」の登場によって、「いままであまり動きのなかった電子書籍・ビューア市場の活性化は期待したい……」とは担当者の言。
モノクロがほとんどの電子ペーパービューアの中でカラー表示という意欲的なFIEPia。電子ブックビューアにカラーマンガをインストールするなどコンシューマ市場でも利用可能なことを大きくアピール
電子ブックにしろオフィスのペーパーレス化にせよ、技術的な下地はできていることを考えれば普及の夜明けが目前であることは確かなようだ。