主役の一翼を担う「SaaS」
会場の東京国際フォーラム
5月14日と15日の2日間、東京国際フォーラムで「富士通フォーラム2009」が開催されている。主にビジネス向けの各種ソリューション紹介を中心とした同社プライベートショウだが、今後のビジネス展開の方向性を予感させるものとなっている。
ショウの焦点のひとつが「SaaS」関連の技術・製品だ(関連記事)。単なるシステムの開発・販売ではなく、共通プラットフォームを利用して顧客それぞれに合わせた幅広いカスタマイズ性を持つため、初期導入コストの低減だけでなく機能追加・変更が容易になるなど、多くのメリットがある。
会場では開発・運用事例も紹介しており、基幹・販売システムなどをパッケージ製品などから、より自社に見合ったソリューションに切り替えたいと考える会社にとっては大いに参考になるだろう。
ビジネス・ITセクションでの展示の中心はSaaSとクラウドサービス。SaaSの各種事例はもちろん、仮想リソース上で顧客システムを構築・運用するクラウドサービスが今後のシステム開発・運用で要になる
SaaSでは顧客システムをサーバーに構築、ネットワークを介してクライアントが利用するという形式をとるため、いかに共通システムの上に柔軟性のあるアプリを重ねられるかが重要になる
SaaSの運用事例として、HOYAの眼鏡販売店向け顧客管理システム「メガ顧客」や、在宅高齢者管理システムなどを紹介
こちらはSaaS関連のブースではなく、ビジネスソリューション紹介ブースでの展示ではあるが、SaaSを用いた農業支援システムの例。先ごろ通過した農地改正法案もあって農業法人がさらに活性化しそうだが、個人農家から大規模農場まで・収穫から出荷までの管理システムを開発している
ちなみに農業支援システムでは農地に各種センサーを配置、モニタリングまでをひとつのシステムとして組み込まれている