起動時間とチャンネル切り替えの速さをチェック
続いて、各モデルの起動時間とチャンネル切り替えの速度を実測してみた。数値は組み合わせるテレビなどによって多少異なると思われるが、接続はすべてコンポジットビデオ出力とし、数回計測した平均値としている。
各機種の起動時間とチャンネル切り替えの速さ
結論から言えば、起動時間(電源オンから映像と音が両方表示されるまでを計測)には多少ばらつきがあったが、チャンネル切り替えは約3秒とほぼ同じ。
ちなみに、自宅でデジタルチューナーとして使っているBDレコーダーは約4秒、起動時間は高速起動オフでは30~40秒かかる。つまりBDレコーダーをチューナーとして使うよりも簡易型チューナーのほうが快適なのだ。
画質の精細さはDTC30とHVT-T100がいい感じ
画質についても触れておこう。今回は全機種共通で搭載されているコンポジットビデオ出力の映像を比較した。Sビデオ出力やD端子出力は個別に視聴の印象を加えることにする。
ビデオ出力の場合、地上デジタル放送の映像はすべてSD(標準画質)となってしまうので、その差はほとんどないと思う人も多いだろう。私も視聴前はそう思ったが、案外そうでもないのである!
各チューナーの画質の印象 | |
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バッファロー DTV-S30 | 赤が強く、肌色が綺麗。コントラスト感のあるメリハリの効いた映像だが、映画などは黒が潰れ気味でやや見えづらいことも。 |
マスプロ DT620 | DTV-S30と同じくやや赤みの強い色合いで肌色が綺麗に見える。テレビ的な見やすい画作りだ。 |
八木アンテナ DTC30 | 精細感が高く、画質はDVD並とも言えるほど。SD画質であるにもかかわらず、ハイビジョン制作の番組とSD制作でアップコンバート放送されたものの画質差まではっきりわかる。 |
アイ・オー・データ機器 HVT-T100 | 高精細さは感じるが、DTC30に比べてややソフトな印象。あまり輪郭のキレなどは強調していない。その分MPEGノイズがほとんど気にならず、色の微妙な変化までしっかりと再現するなど、表現力はかなり優秀。 |
コンポジットビデオ出力のみのマスプロ DT620とバッファロー DTV-S30は、明らかに甘い映像となってしまう。強いて言えばVHS並の解像感。これだと、受信状況の良いアナログ放送と大差はないと感じる。
一方で、八木アンテナ DTC30の画質はDVD並に一気にレベルが上がる。Sビデオ出力では色にじみがなくなることでより鮮明な印象になる。
ただし、精細感が高いゆえに服の生地の細かい部分などでMPEGノイズやちらつきが気になることがあった。
アイ・オー・データ機器 HVT-T100も精細感が高い。DTC30と比較するとややソフトな映像だが、階調性が豊かな映像で暗部の再現もしっかりできており、ブラウン管の良さに通じる画質だ。
D4出力では、当然ながらハイビジョンらしい精細感のある映像となる。ここでも、エッジのキレよりはノイズの少なさを優先する傾向で、目に優しい穏やかな映像だ。