今回より始まったこの連載は、「Windows」をキーワードとして、「Windows Vista」やアプリケーション+ウェブサービスの「Windows Live」、そして来るべき次期OS「Windows 7」について、多角的な解説と検証を行なっていきたい。
その第1回では、便利な無料サービスながら、あまりユーザーに知られていないマイクロソフトのファイル共有サービス、「Windows Live SkyDrive」(以下SkyDrive)と、P2Pファイル共有サービス「Windows Live Sync」(以下Live Sync)を取り上げる。筆者は実際に編集部とのデータ交換に、SkyDriveとLive Syncを利用することがあるので、ユーザー視点で評価してみたい。
25GBが無料 Windows Live SkyDrive
サーバー上にファイルを保存するオンラインストレージサービスは、今となっては珍しいものではない。すでにどこかのサービスを利用しているという方も多いだろう。そのなかで、マイクロソフトが無料で提供しているオンラインストレージSkyDriveは、1ユーザーあたり25GBもの巨大なストレージを提供していることで注目を集めている。
利用するには、Windows Live IDを取得して、自分のSkyDriveエリアを作成するだけでいい。ファイルを共有する受信側はLive IDがなくても、「リンクの送信」でSkyDriveのリンク先をメールで送ればアクセスできる。
SkyDriveは一般的な無料オンラインストレージやアップローダーとはちょっと違う。ファイルをアップロードしても、期間制限やダウンロード回数といったものはない。いったんアップロードしてしまえば、ユーザー自身が削除しない限りは消えない。
SkyDriveの重要な点は、マイクロソフトの個人向けサービス「Windows Live」が提供する、さまざまなサービスのストレージとしての役割をはたすことだ。例えば写真共有サービス「Windows Live フォト」は、SkyDriveの「写真」というカテゴリーに保存された写真が表示されるという具合だ。
SkyDriveは、ウェブサービスなのでInternet Explorer(以下IE)以外のウェブブラウザー、FirefoxやGoogle Chromeからでも利用できる。とはいえ、最も使いやすいのはIEだ。マイクロソフトでは、簡単にアップロードできるアドインも提供している。
FirefoxやChromeでSkyDriveを使う場合、アップロードするファイル名をひとつずつ指定する必要がある。しかし、IEにこのアドインをインストールしていれば、複数のファイルをIEにドラッグ&ドロップするだけでアップロードできる。
一方ダウンロードの場合、「ドキュメント」カテゴリーに保存されているファイルは、IEであってもひとつずつ選んでダウンロードする必要がある。ファイル数が多いと非常に面倒だ。
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