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マイクロソフト、企業向けセキュリティー製品“Forefront”シリーズを12月1日から提供開始

2006年11月24日 23時31分更新

文● 編集部 小西利明

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“Forefront”シリーズの位置づけ。今回発表された製品は、サーバーアプリケーション上での防御ツール。その他にクライアント向けも提供予定
“Forefront”シリーズの位置づけ。今回発表された製品は、サーバーアプリケーション上での防御ツール。その他にクライアント向けも提供予定

マイクロソフト(株)は24日、企業向けのセキュリティー製品ブランド“Forefront”(フォアフロント)の新製品として、『Microsoft Forefront Security for Exchange Server』(以下FSE)と『Microsoft Forefront Security for SharePoint』(以下FSS)を12月1日から提供開始すると発表した。両製品ともボリュームライセンスで提供される。

FSEはExchange Server 2007に、FSSはSharePoint Server 2007に組み込むセキュリティー機能サービスである。それぞれExchangeが提供するメッセージングサービスやSharePointが提供するコラボレーション機能に対して、ウイルス/マルウェア対策の機能を提供する。Active Directoryやグループポリシー管理、Microsoft Updateなどの機能との連携による管理や展開が可能である。

Forefront Securityの大きな特徴は、同社が“マルチスキャンエンジン”と呼ぶ、複数のウイルス対策エンジンを同時に実行する機能にある。東京都内にて開かれた報道関係者向けの説明会で、同社サーバープラットフォームビジネス本部 シニアプロダクトマネージャの齋藤義憲氏は、大企業は企業内インフラを保護するために複数のウイルス対策ソリューションを組み合わせて導入しているが、異なるソリューションを複数導入することでの管理の複雑さやライセンスコストの増大に見舞われていると述べ、費用対効果が悪いと指摘した。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 シニアプロダクトマネージャの齋藤義憲氏 Forefrontシリーズの日本語版提供ロードマップ。今回の2製品の他に、Office Communications Server向けのアプリケーションも提供予定
マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 シニアプロダクトマネージャの齋藤義憲氏Forefrontシリーズの日本語版提供ロードマップ。今回の2製品の他に、Office Communications Server向けのアプリケーションも提供予定

対するForefront Securityではマルチスキャンエンジンによって、同社製およびサードパーティー製のウイルス対策エンジンを複数組み込んで、複数のエンジンによる多層的な防御を提供する。またどれかひとつのエンジンのシグネチャー(パターンフアイル)をアップデートしている際も、他のエンジンやサーバーは自体は止める必要がなく、途切れることのない保護を提供できる。

Forefront Securityに対応するウイルス対策エンジンには、同社製マルウェア対策エンジン(Windows DefenderやWindows Live OneCareと同種のもの)の他に、ロシアZAO Kaspersky Lab社の“Kaspersky”や、“VirusBuster”シリーズなど、計9種のエンジンが提供されている。9種の検索エンジンのライセンスはすべてマイクロソフトから提供され、ライセンス料金にはすべてのエンジンの使用権が含まれる。また各エンジンのシグネチャーはマイクロソフトを通じて提供される。齋藤氏は韓国アンラボ社のエンジンや東欧系のウイルスに強いKasperskyなど、世界各国のエンジンを組み合わせることで、多様なウイルスに対抗できる点も利点として挙げている。

お詫びと訂正:掲載当初、VirusBusterを米トレンドマイクロ社提供と記載していましたが、正しくはハンガリーVirusBuster社提供でした。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2006年11月28日)
Forefront Securityが対応するエンジンや提供元
Microsoftマルウェア対策エンジン、AhnLab、CA VET(米コンピュータ・アソシエイツ社、CA)、CA InocalateIT(CA)、米Authentium社、Kaspersky、米Norman Data Defense Systems社、英ソフォス社、VirusBuster

Forefront Securityはボリュームライセンス(※1)で提供され、サービスを利用する1ユーザー、または1デバイスごとの月額料金を、まとめて年単位で支払うサブスクリプション方式で販売される。取扱いは全国のボリュームライセンス販売店。契約期間は3年で、1年ごとの支払いが基本となる。参考価格は、FSEが1ユーザーまたは1デバイスで1ヵ月200円、FSSが同1ヵ月100円。齋藤氏は200ユーザー規模で導入した場合の3年分の金額(144万円)を例に挙げて、「9種類のウイルス対策製品をそれぞれ購入する場合は、この金額では収まらない」と述べ、機能面だけでなくコスト面の利点もあるとした。

※1 FSEおよびFSSを提供するボリュームライセンス Open Value、Open Value Subscription、Select License、Enterprise Agreement、EA Subscription

200ユーザー規模の中小企業での導入コスト例。1年分なら48万円で済み、個々のウイルス対策製品を導入するより安価としている
200ユーザー規模の中小企業での導入コスト例。1年分なら48万円で済み、個々のウイルス対策製品を導入するより安価としている
Forefront Security for Exchange Serverの対応環境
CPU:Intel EM64T対応のPentium/Xeon、AMD Opteron/Athlonを搭載したx64アーキテクチャコンピューター/OS:Windows Server 2003/メモリー:512MB以上(1GB推奨)/HDD:300MB以上/Exchange Server:Exchange Server 2007以上
Forefront Security for SharePointの対応環境
CPU:2.5GHz以上のデュアルプロセッサー/OS:32bit版 Windows Server 2003(Web Edition SP1、Standard Edition SP1、Enterprise Edition SP1、Datacenter Edition SP1)、64bit版 Windows Server 2003(Standard x64 Edition、Enterprise x64 Edition、Datacenter x64 Edition)/メモリー:1GB以上(2GB推奨)/HDD:550MB以上/SharePoint Server:Office SharePoint Server 2007またはWindows SharePoint Services version 3以上
米マイクロソフト セキュリティプロダクトマーケティング シニアプロダクトマネージャのホゼ・ホンタネス氏
米マイクロソフト セキュリティプロダクトマーケティング シニアプロダクトマネージャのホゼ・ホンタネス氏

なおForefrontシリーズのデスクトップ環境版である、『Microsoft Forefront Client Security』日本語版の公開ベータ版が、12月13日から開始されることも合わせて発表された。Forefront Client Securityについては、米マイクロソフト社セキュリティプロダクトマーケティング シニアプロダクトマネージャのホゼ・ホンタネス(Josue Fontanez)氏が説明を行なった。Forefront Client Securityは企業内クライアントに対してウイルス/マルウェア対策機能を提供するツールで、ホンタネス氏はシステム管理者による管理を容易にする点を特徴として挙げている。システム管理ソフト『Microsoft Operations Manager 2005』上に組み込む管理ツールを提供するほか、管理者宛にレポートを送る項目を細かく選択する機能を通じて、真に重要な状況の変化を把握しやすくするという。



Forefront Client Securityの管理コンソール画面。レポートすべき重大な状態と、そうでない状態を区別して把握しやすくする
Forefront Client Securityの管理コンソール画面。レポートすべき重大な状態と、そうでない状態を区別して把握しやすくする

Forefront Client Securityの製品版は2007年第2四半期を予定している。

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