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“PLAN-J”による協業が拡大――マイクロソフト、新年度経営方針説明会を開催

2006年07月13日 19時06分更新

文● 編集部 小西利明

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マイクロソフト 代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏
マイクロソフト 代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏

マイクロソフト(株)は13日、東京都内のホテルにて新年度(2007年度)経営方針の説明会を行ない、同社代表執行役社長のダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏により、日本市場戦略“PLAN-J”の成果や、今後の重点課題などが解説された。

ヒューストン氏は2006年で20周年を迎えたマイクロソフト日本法人と日本のIT市場の関わりについて、米国外では最大で、マイクロソフト全社のビジネスの10%を占める大きな市場であるとした。そして日本電気(株)や富士通(株)を代表とする大手コンピューターメーカーとの協業から、より小さな中小のソフトウェア開発・システムインテグレーターまで、6000のパートナー企業と協力してビジネスを展開しているとした。近年では中小企業を対象としたビジネスが成長したほか、交通や金融といったミッションクリティカルな分野での採用事例も増えているとヒューストン氏は述べた。また多機能携帯電話の分野では、(株)ウィルコムのW-ZERO3がヒット商品となるなど、日本市場としては新しい分野での成功例も紹介した。

2005年にヒューストン氏が日本法人社長に就任した際に発表された3ヵ年計画“PLAN-J”については、「(日本市場に対する)再コミットメントと言ってよい」と表現し、日本市場に向けた投資の拡大と、政府機関やIT業界とのパートナーシップの拡大を目指したと述べた。PLAN-Jの特にパートナーシップ面の成功をヒューストン氏は大きく取り上げ、大手コンピューターメーカーや大手システムインテグレーターから、通信事業者、自治体などとの協業の成功例を列挙。顧客やパートナーからの満足度についても、「過去1年は最高の満足度向上を実現した」と称賛した。またSQL Server 2005や開発用ソフトウェアVisual Studioの採用事例の増加や、政府と協力して情報漏洩事件を多数引き起こした“Antinny”対策に取り組むといった事例も紹介した。一方コンシューマー向け事業では大苦戦の続くXbox 360が、日本製ゲームタイトルも増加して販売も伸びているとした。しかし、たとえば(株)メディアクリエイトの調査では、2006年5月期の月間販売台数は6000台程度にすぎず、明るい兆しが見えてきたようには感じられない。

PLAN-Jの今後の課題としてヒューストン氏は、“デジタルインクルージョン”“ITプロフェッショナル”“デベロッパー”の3点を挙げたが、特に強調したのはITによる生産性の向上であった。日本社会は企業から官公庁に至るまで、ITのハードとインフラは高いレベルで整っているのに、生産性の向上に寄与していないと指摘し、これの改善が重要であるとしている。

2007年度のマイクロソフトの重点課題。7項目が挙げられているが、なかでもサーバーアーキテクチャーへの移行と次世代デスクトップ製品(VistaとOffice 2007)は最重要の課題であろう
2007年度のマイクロソフトの重点課題。7項目が挙げられているが、なかでもサーバーアーキテクチャーへの移行と次世代デスクトップ製品(VistaとOffice 2007)は最重要の課題であろう

今後の経営戦略にて重点を置く項目としては、7つの項目が挙げられた。“People Readyビジネスの展開”と称する項目は、クライアントパソコン中心からネットワークへと移行したビジネス環境を、さらにサーバーアーキテクチャーへと移行させるとしている。鍵となる製品の一例には、SharePoint Server 2007が挙げられる。また“次世代デスクトップ製品の提供”として、Windows VistaとOffice 2007のリリースが重点項目に挙げられたほか、CRM製品やERP製品の新ブランド“Microsoft Dynamics”製品の投入、“Windows Live”や“Office Live”などのオンラインサービスの推進などが挙げられた。

製品ロードマップについては特に目新しい話題はなく、2006年末から2007年初頭にかけてのWindows VistaとOffice 2007を軸に、サーバー製品やオンラインサービスを展開する。またビジネス向けのセキュリティー製品群“Microsoft Forefront”を、日本向けに再設計して2007年第1四半期に投入する。

今後1年ほどの同社の中核製品ロードマップ
今後1年ほどの同社の中核製品ロードマップ

最後に気になるVistaのスケジュールについてだが、コンシューマー向けは2007年1月と述べたあとで、ヒューストン氏は公開されているベータ版によるテストのフィードバックによって、状況が変わる可能性を指摘。「私の立場でも、予想するのは難しい。ビル・ゲイツは“80%は確かである”と述べているが、彼ですら具体的な約束をするのは大変だ」と述べて、現在のスケジュールも確定したものではないことを認めた。

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