次々と動画投稿サイトが登場しているが、動画共有で面倒なのは、再生してみないと動画の内容が分かりづらいこと。NTTが開発した携帯動画編集機能を使えば、動画内から代表的な場面を複数切り出す“サムネイル画像生成”や、カメラを動かして、ぐるりと撮影した広い場面を1枚の写真にする“パノラマ画像生成”が行なえる。必ずしも再生しないという、新しい動画コンテンツの楽しみ方が生まれるかもしれない。
動画から生成されたパノラマ画像 | 生成されたインデックス画像 |
円形にカメラを動かせば、ドーナツ型のパノラマ画像も作れる |
ケータイだけで動画の登録や編集が可能
日本電信電話(株)とエヌ・ティ・ティ レゾナント(株)は18日、ポータルサイト“goo”上の実験サイト、“gooラボ”で『携帯動画パノラマ実験』を行なうと発表した。実験期間は18日から2007年3月末まで。
実験サイトの概要 |
携帯動画パノラマ実験は、ケータイで撮影した動画の共有サービス。ケータイのメール経由で投稿した動画から、シーンの切り替わりを検知して自動的にインデックス画像が付加される。このインデックス画像を選択し、パラパラ漫画のように連続した静止画として公開することで、閲覧者は動画を再生することなく内容を把握できるようになる。
インデックス画像ごとに静止画、動画として公開するかどうかを決められる。特定のシーンを見せたくない場合、インデックス画像ごとに用意されるドロップダウンメニューから“動画OFF”を選ぶことで簡単なカット編集が可能だ。
動画からパノラマ画像を生成することもできる。左右水平にカメラをパンすれば、横長のパノラマ画像になる。動画データの各フレームから全体のつながりを認識して合成するため、縦横斜め、どういう軌跡でカメラを動かしてもパノラマ画像ができる。
これまでにもインデックス画像の自動生成を行なう動画編集ソフトウェアはあったが、「低解像度で画像品質が悪く、手ぶれや速すぎるカメラワークでは検出漏れが多かった」(NTTサイバーソリューション研究所の奥雅博氏)といい、背景の動きや動体の動きを検出する技術を新たに開発したという。
N字型にカメラを動かしてマンション群を撮影した動画 | 左の動画から生成したパノラマ画像 |
動画の投稿や編集などはケータイだけで行なえる |
NTTサイバーソリューション研究所の奥雅博(おくまさひろ)氏 |