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【WWDC 2006 Vol.11】「LeopardはIntel MacもPowerPC Macもサポート」―― アップル重役が語る次期Mac OS X

2006年08月22日 22時00分更新

文● ITジャーナリスト・林 信行

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“Spotlight”がランチャーとしてより使いやすく進化

Time Machine
Time Machineのユーザーインターフェース
[――] Leopardの新機能のひとつである『Time Machine』はユーザーインターフェースが面白いですが、あれもCore Animationで作られたものですか?
[カサノバ氏] ええ、その通りです。

[――] ところでそのTime Machineですが、書類だけでなく、システムも復元できるのでしょうか?
[クロール氏] Time Machineは、写真、書類、システム、アプリケーションなど、HDD上のすべての情報をバックアップします。

[――] システムは具体的にどうやって復元するのでしょう?
[クロール氏] マシンの起動時にTime Machineを呼び出し、バックアップ用ディスクから指定した日時のシステムを復元します。

[――] Leopardの“Text-to-Speech”機能は大変優れたものでしたが、日本語のText-to-Speechを作る予定はありませんか?
[クロール氏] LeopardのText-to-Speechは、現在のTigerのものと大きく異なる次世代の技術で実現しています。ただ、われわれが現在開発しているのは英語版で、その他の言語用については現時点で何もいうことがありません。もしかしたら製品のリリースが近づいてきたタイミングで、何か言えることがあるかもしれませんが。



TigerのSpotlight
TigerのSpotlightでSafariを検索したところ
[――] “Spotlight”のアプリケーションランチャー機能について教えて下さい。
[クロール氏] Spotlightを呼び出して“Safari”などとタイプすると、Safariのアプリケーションが検索結果として表示されます。ここでSafariのアイコンを選ぶと、Safariが起動します。これがSpotlightのランチャーとしての利用法で、現在のTigerでも可能です。

われわれはこうした使い方をするユーザーが多いことを知り、Spotlightをランチャーとしてもより使いやすいように最適化しています。具体的にはLeopardのSpotlightの検索では、結果をより早く表示するように改良しました。

例えばユーザーが“Safari”と入力した場合、それはアフリカのSafariへの旅についてではなく、アプリケーションを検索している可能性が圧倒的に高いわけです。そこでわれわれはアプリケーションのSafariがすぐに筆頭候補として表示されるように工夫しました。

[――] つまりランチャー専用メニューを用意するのではなく、ランチャーとしての利用も通常のSpotlightメニューから行うのですね?
[クロール氏] 現時点ではその予定です。



spotlight
TigerのSafariではSpotlightのウィンドウを開くとまず検索欄が出現し、文字列を入力すると検索結果のリストが現れる。一方、Leopardではウィンドウを開いたときから、最近使った項目などが検索結果として表示されている
[――] Spotlightに関するスライドには“Recent items”とも書かれていました。これはどういう意味ですか?
[クロール氏] Spotlightのウィンドウがありますよね。あのウィンドウの仕様を少し変更して呼び出すと、最初に開いた時点で、最近使った項目が一覧表示されます。

Leopardでは、検索キーワードを入力する前から、ウィンドウを呼び出せるようになっています。ウィンドウにはホームフォルダに入っている全項目が表示されますが、トップ・アイテムとして最近使った項目が表示されます。

この状態で検索キーワードを打ち込むと、表示される項目がキーワードによって絞りこまれていきます。



todo
Tigerではカレンダーソフトの『iCal』にTo Do機能が付いている
[――] 新しいMailでは“To Do”を扱えますが、このTo DoはiCalと連動しているのでしょうか?
[クロール氏] ええ、連携しています。同じTo DoのAPIを使っている他社のソフトがあれば、そちらにも情報は反映されます。

[――] 新しいiChatのマルチアカウント対応とは、どういう意味でしょうか?
[クロール氏] チャットでは、仕事用のアカウントと、友達とコミュニケーションをとるためのアカウントを個別に用意している人が大勢います。新しいiChatではこれら両方のアカウントを同時に利用できます。




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