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VAIO type S [High Spec] VGN-S92S/S

VAIO type S [High Spec] VGN-S92S/S

2005年04月08日 00時00分更新

文● 二瓶 朗

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 VGN-S92S/Sがデスクトップに匹敵するようなパフォーマンスを持っていることはわかったが、肝心のモバイルノートとしての実力はどうだろうか?再びベンチマークテストを行なって、その実力を計りたい。

 バッテリーは、バッテリーパックSを使用した。バッテリー駆動時パフォーマンスのチェックとしては同じくFFベンチ3を、また、バッテリーベンチには海人氏のフリーソフト『BBench』を使った。BBenchは、キー入力エミュレートを行ないつつ、定期的なWebページ巡回しながらバッテリーの低減具合を確認できるツールだ。テストでは、キー入力を10秒間隔で行ない、Webサイトを60秒間隔で巡回する設定にした。インターネット接続は筆者宅の無線LAN(802.11g)を使用。メーカーがスペック表で公表しているのはJEITAバッテリー動作測定法(Ver.1.0)だが、ここでは、“街中のホットスポットでWebを見る”というような、モバイル環境(バッテリー駆動)でVGN-S92S/Sを使っているシチュエーションに近い状態をイメージした。

画面1
画面1

 モバイル時、つまり電池駆動時の電源設定は、通知領域(タスクトレイ)のバッテリーアイコンをクリックして切り替えられる画面1。モバイル時の選択肢としては、“VAIOスタミナ設定”と“VAIOスーパースタミナ設定”がある。それぞれの設定を選択すると、“電源オプションのプロパティ”にの電源項目がある“電源設定”タブのバッテリー使用時の設定項目が変更され画面2→3:標準→スタミナ、“VAIO省電力設定”タブにある、画面の明るさやCPUの制御方法などより詳細な項目が変更される画面4→5:標準→スタミナ。スタミナ設定とスーパースタミナ設定では、内蔵ドライブの電源オン/オフの設定が異なる画面6と7

 また、バッテリー駆動時に“VAIO標準設定”を選択すると、すべてのパラメーターがAC電源駆動と同じ設定となる。「モバイル時もパフォーマンスを落としたくないよ!」というユーザーがいることを想定し、この設定でのベンチも計測することとした。



画面2 画面3 画面4
画面2画面3画面4
画面5 画面6 画面7
画面5画面6画面7

 ベンチの結果は以下のとおり。ベンチ結果は3回計測の平均値。

FFベンチ3を使用したモバイルパフォーマンスのチェック(バッテリー駆動時)
FFベンチ3を使用したモバイルパフォーマンスのチェック(バッテリー駆動時)
BBenchを使用したバッテリースタミナチェック
BBenchを使用したバッテリースタミナチェック

 パフォーマンスについては、“VAIO標準”設定が、AC電源接続とほぼ変わらない状態。当然といえば当然なのだが、そのぶんバッテリーの消耗は激しくなっている。

 一方で“VAIOスタミナ”と“VAIOスーパースタミナ”のパフォーマンスに明らかに差が出ている。電源管理の設定から見ると、内蔵ドライブのオン/オフだけが異なるように見えるが、実際のところはCPUとビデオチップに関してもクロック数などの設定値が異なっていることが推測できる。

 満充電状態からバッテリーが0になる(正確には最後のログが記録されたとき)までの時間は、当然ながらVAIOスーパースタミナ設定が格段に長い駆動時間である。

 ここでの結果から、ユーザーがモバイル時にどのようにVGN-S92S/Sを使うかによって、バッテリー管理設定の選択肢が導かれるだろう。

 使用する状況により、

  • パフォーマンス重視→VAIO標準
  • バッテリー重視→VAIOスーパースタミナ
  • バランス重視→VAIOスタミナ

といったところだろうか。

 同じバッテリー駆動でも、例えば新幹線による東京-新大阪間の移動時間(約3時間)を使って報告書を書き上げるなら“VAIOスーパースタミナ”設定、数十分程度の部内ミーティングなら“VAIO標準”設定と、使い分けができるのだ。

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