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新世代オンボードデバイスの実力

新世代オンボードデバイスの実力

2005年02月24日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

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内蔵HDD並みの高速転送
IEEE 1394bの実力検証

 IEEE 1394インターフェイスを備えるマザーボードはもはや珍しくないが、ASUSTeKのPremiumモデル(P5GD2 Premium)などのLGA775世代のハイエンドマザーボードは、「IEEE 1394b」に対応したコントローラをオンボード搭載するものがいくつかある。

 IEEE 1394bは、従来普通に「IEEE 1394」と呼ばれていた「IEEE 1394a」の上位互換の高速規格で、IEEE 1394aの2倍にあたる最大800Mbps(100MB/秒)の転送速度をサポートするものだ。主な用途はストレージの接続で、インターフェイスがボトルネックとなることなく、高速デバイス自体の高性能をフルに生かした高速転送が行なえるようになる。

P5GD2 Premiumに実装されているTexas Instruments製IEEE 1394bコントローラ(PCI接続)
写真1 P5GD2 Premiumに実装されているTexas Instruments製IEEE 1394bコントローラ(PCI接続)。リンク層(TSB82AA2:右)と物理層(TSB81BA3:左)の2チップで構成される。

 なお、IEEE 1394bを利用するには、新しい9ピンのケーブル/コネクタが必要。IEEE 1394aでは電源供給端子の有無で4ピンと6ピンが存在したが、IEEE 1394bでは9ピンが2種類。6ピン/4ピンとの変換にも対応したBilingualと対応しないBETAがあり、BilingualであればBETAのケーブルも接続できる。

バッファローのIEEE 1394b対応外付けHDD「HD-HB250IBU2」 P5GD2 PremiumのリアパネルI/Oコネクタは1394aの6ピン
写真2 バッファローのIEEE 1394b対応外付けHDD「HD-HB250IBU2」。3種類のケーブルが付属しており、1394a/USB 2.0/USB 1.1での接続も可能。風切り音のしないファンレス設計、ACアダプタ不要のスマートな電源内蔵ボディもウリだ。写真3 P5GD2 PremiumのリアパネルI/Oコネクタは1394aの6ピン。1394bを使うには、2基の9ピンコネクタ(Bilingual)を備えた付属ブラケットの装着が必須だ。

 別掲のグラフは、バッファローの外付けHDD「HD-HB250IBU2」を利用して行なったテスト結果だ。見てのとおり、同じHDDを利用しているのにIEEE 1394aやUSB 2.0接続よりも明らかに高速だ。ムービーファイルなど大容量のデータを頻繁に転送する方や、システムのバックアップをこまめに取る方の強い味方といえそうだ。

●WinBench99/DiskTransferRateの結果

WinBench99/DiskTransferRateの結果
IEEE 1394b接続では59.8MBと最新HDDをシリアルATAやUltra ATA/133で接続するのと変わらない高い転送速度をマーク。高速な外部ストレージを必要とする方に最適だ。

●テスト環境

CPU
Pentium 4 540(3.20GHz)
メモリ
PC4300 DIMM×(512MB)
マザーボード
P5GD2 Premium
グラフィックス
Extreme AX600XT/TD(RADEON X600XT)
HDD
MaXLineIII 250GB、HD-HB250IBU2(外付け)
OS
Windows XP(SP1)

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