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【E3 2004 Vol.1】好調な“Xbox Live”にEAが参戦! 噂の次世代機“Xenon”は姿を見せず――マイクロソフト“Xbox 2004 E3 Briefing”

2004年05月12日 00時00分更新

文● 月刊アスキー編集部・小西利明

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現地時間の11日より米国ロスアンゼルスコンベションセンターにて、コンピュータゲームと関連機器・サービスの展示会“Electric Entertainment Exposition 2004”(以下E3 2004)が開催される。今年のE3は(株)ソニー・コンピュータ・エンターテインメント(SCEI)の『PSP』と、任天堂(株)の『ニンテンドウ・ディーエス』の2つの新しい携帯ゲーム機が発表されるとあって、事前の注目度も非常に高い。本稿以降順次掲載するE3 2004レポートでは、出展各社の発表会や会場での展示など、E3 2004で明らかになる最新のコンピューターゲーム情報をお伝えする。

マイクロソフト、“Xbox Live”の好調をアピール

日本では苦戦を強いられている米マイクロソフト社初の家庭用ゲーム機『Xbox』だが、北米市場では有力なタイトルを多数そろえて、『PlayStation2』に次ぐ出荷台数を誇るまで成長している。特に標準搭載されたネットワーク機能を使い、ブロードバンドインターネット接続を利用したネットワークゲームサービス“Xbox Live”は、対応タイトルも順調に増えており、Xboxの好調を支えている。

Xbox Liveを束ねる担当副社長のジェイ・アラード氏。ユーザーごとに統一されたID、課金システム、統合されたフロントエンドから扱えるチャットやボイスメールなど、Xbox Liveの利点を改めてアピールしていた

E3 2004に先立ち、10日に行なわれた同社主催のイベント“Xbox 2004 E3 Briefing”にて、まず壇上に立った同社副社長でチーフXNAアーキテクトのジェイ・アラード(J Allard)氏も(“XNA”については後述)、Xbox Liveと対応ゲームによってゲームに変革をもたらすと強調。また途中で上映されたショートビデオでは、米国の大富豪、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の前で、アラード氏らとSCEI幹部らがネットワークゲームサービスの構築について競うというコメディームービーが上映され、「Xbox Liveはゲーマーの声を聞いて開発されている」とアピールした。

Xbox Liveに追加される新サービス、ビデオチャット。最大で5人が会話できるそうで、デモでは3元同時会話が行なわれた。時期は未定

また今後は統合されたユーザーインターフェース“Xbox Dashboard”上で、現在提供されているボイスチャットやボイスメールの機能に加えて、多人数ビデオチャット機能(デモンストレーションでは3元同時)を導入。ブロードバンドインターネットを活用したサービスを提供することで、「ソーシャルエンターテイメントを提供していく」と語った。

同じくXbox Liveの新サービス『Xbox Live Arcade』。ナムコやアタリ(ATARI)の昔のゲームや、パズルゲームなどのやさしいミニゲームをダウンロード配信する。時間のないゲーマーにもよいと手軽さをアピール。ライトゲーマーの取り込みも狙うようだ

また昔のアーケードゲームやパズル、カードゲームなどがダウンロードできるオンラインサービス“Xbox Live Arcade”も開始される予定だ。対応ゲームには(株)ナムコの『ギャラクシアン』や『ディグダグ』なども挙げられている。

統合開発環境“XNA”の話題は出るも
期待の次世代機「Xenon」は発表なし

同社は現在、Xboxに継ぐ次世代ゲーム機として、コードネーム“Xenon”と呼ばれるゲーム機を開発中である。2005年末発売を予定していると噂されるXenonだが、今回の発表会ではXenonに対する具体的な言及はなく、3月に開催された“Game Developers Conference”(GDC)で発表された統合開発環境“XNA”の説明が繰り返されたにとどまった。

XNAのデモとして公開された車のクラッシュデモ。4月のGDCのデモでは、車は1台だったが、6週間後の今回のデモでは2台の車同士の衝突デモに更新された。開発期間の省力化をアピールするデモだが、具体的な開発日数等は不明

XNA自体はゲーム開発のコスト負担を緩和し、なおかつXenonとWindowsプラットフォームで共通のゲームプラットフォームを構築することを目的としたものだ。そのためXNAがある程度使い物になる段階まで開発が進まないと、Xenon用のゲームはまともに開発できない。しかしXNA自体がまだ発表から2ヵ月足らずで、具体的な仕様については公開されていない。GDCでゲームデベロッパーにXNA開発への協力を呼びかけた状況、さらにE3 2004でもXenonのお披露目が間に合わないという状況からして、Xenonのリリースが2005年に間に合うかどうか、微妙なところではないだろうか。

XNA上で開発され、XboxとWindowsの両プラットフォーム向けにリリース予定の多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム『Vanguard:Saga of Heroes』。スケジュールや具体的な内容については残念ながら未公開だった

XNA対応タイトルしては、多人数参加型のネットワークロールプレイングゲーム『EverQuest』の開発者ら立ち上げた開発会社、米Sigil Games Online社が開発するファンタジーネットワークロールプレイングゲーム『Vanguard:Saga of Heroes』の名前が挙がっているが、スケジュール等については未定である。

業界最大クラスのゲームパブリッシャー、EAがXbox Liveに参入!

次世代機についての話題はさびしい限りだったが、今後のXbox Liveタイトルについては強力なタイトルが多数ひかえている。人気の一人称視点アクションシューティングゲームの続編『Unreal Championship 2』、ロボット戦闘シミュレーター『MechWarrior』の流れをくむアクションゲーム『MechAssault』、人気格闘ゲームのXbox Live対応版『DEAD OR ALIVE Ultimate』など、粒ぞろいのラインアップが目を引く。

来場者の喝采を浴びた『Halo 2』の対戦プレイのデモ。両手に武器を持っての攻撃も可能になり、より激しい対戦が味わえるHaloの売りの1つは各種ビーグルに乗っての攻撃。もちろんHalo 2の対戦プレイでもバギーやホバーカーといったビーグルに乗って戦える。人の乗ったビーグルに飛び移り、蹴落として奪うなんてこともできる

なかでも注目が高いのは、Xbox初のミリオンセラーとなったアクションシューティングゲーム『Halo』の続編、『Halo 2』だ。前作はオンラインプレイには対応していなかったが、Halo 2ではオンラインプレイに対応。高い評価を受けたシングルプレイに加えて、人類対コヴナント(Haloの敵役である異星人)での対戦が可能になった。

EAのXbox Live参入発表のゲストとして、人気スポーツ選手らと共に壇上に現れたモハメド・アリ氏(左から3番目)。伝説のボクサーの登場で会場は大きな拍手に包まれた

だがこれら以上のビッグニュースが、世界最大のゲームパブリッシャーである米エレクトロニック・アーツ社(Electronic Arts、以下EA)が、Xbox Live向けのタイトルをリリースするという発表だった。EAは多数の人気スポーツゲームを擁する“EA Sports”ブランドを抱え、ミリオンセラーを多数輩出するビッグネームで、Xbox自体には以前からゲームを供給していたが、Xbox Liveには参入していなかった。一説には認証・課金システム面で合意ができなかったと言われていたが、ついにそのEAもXbox Liveにゲームを供給することになったわけだ。日本では今ひとつピンとこないが、欧米ではEAのスポーツゲームは絶大な人気を誇っている。EAに関する発表時には、NBAのスター選手らとともに、かの伝説のボクサー、モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏も登場するなど、“スポーツゲームのEA”を強力にアピールしていた。EAの参入がXbox Liveにとって強力な援軍となるのは間違いないだろう。

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