Pentium 4はメモリが性能の命だ!
CPUに釣り合ったメモリが必要 |
CPUのクロックとともに、システムの基礎体力に大きな影響を与えるのがメモリ性能だ。
その中でも、メモリ性能の影響を受けやすいのがPentium 4ベースのシステム。FSB 533MHzのP4で4.2GB/秒という非常に高速なシステムバス帯域を持つ。ここにデータを送り出すメモリはというと、RDRAMを用いたPC800で3.2GB/秒、最新のPC1066で4.2GB/秒の帯域を確保できるため、ちょうどつりあう。しかし、現在主流となっているDDR SDRAMは、DDR266MHzで動作するPC2100モジュールで2.1GB/秒しか帯域がない。そこでi845PE/GE、SiS648では、より高速なDDR333MHzで動作するPC2700モジュールに対応することで2.7GB/秒まで確保した。さらに、サードパーティ製チップセットではDDR400MHzで動作するPC3200モジュールを用いたり、Intel「E7205」のようにDDR DIMMを2枚単位で装着することで、通常の倍の128bit幅でのアクセスで、2倍の帯域を確保するチップセットも現われた。
さて、そのメモリの違いによる性能の違いを見ると、メモリが高速化するに従って、確実にスコアが向上する。ただ、SiS648搭載ボードの場合、PC3200はPC2700よりスコアが落ちてしまった。PC3200は登場したばかりで、その性能を活かしきれていないようだ。また、価格も高価で入手しにくい。一方、PC2100とPC2700では価格差が随分小さくなった。それでいて性能差があるのだから、P4システムにはPC2700がお勧めだろう。
一方、Athlonの場合はPC2700以上にしても性能アップが小さい。これは、今回テストに用いたFSB266MHz版のAthlonでは、システム帯域が2.1GB/秒と同じ、それゆえPC2700を使っても、帯域が余ってしまうのだ。
もっともAthlon XPは今後FSB333MHz化が進み、この場合はPC2700の帯域を有効利用できる。将来性を見越してPC2700を購入しておくのがベターな選択だ。