「AGP 8x」、「DDR400」など、新しいチップセットが登場するたび、聞き慣れない新しい言葉が登場する。本当にこれらの機能でPCの性能は高くなるのだろうか? 実際にはどういう意味を持つものなのか? 自作を始めると必ずぶつかるその疑問に応えよう。
難しく見えるマザー選び
機能で選べば問題なし
「AGP 3.0(AGP 8x)」解説(from 月刊アスキー)。画像をクリックすると当該記事に移動します。 |
「i845PE搭載」「DDR400対応」「AGP 8x」など、よく知らない人にとっては、何かの呪文のようにも見えるマザーボードの売り文句。言葉の意味がわからないため、マザーボードは何を基準に選べばいいのか、何を買えばいいのかわからない、という事態に陥ってしまう。実はこれらの用語の意味と、どういうメリットがあるかを一度理解すれば、あとは自分に必要な機能を持つ製品を選ぶだけだ。
そんなマザーボードの最もベーシックな機能を提供するのが「チップセット」。チップセットは一般に「North Bridge」「South Bridge」という2つのチップから構成されており、前者はCPUとメモリの間に入って、データの流れを調整する役目、後者はIDEやUSBといったインターフェイスのほか、サウンドやEthernetなどI/Oとの接続機能を提供する。
つまり、マザーボード選びの第一歩として、チップセットをどれにするかを決めてしまえば、CPUの種類、メモリの種類、AGPの対応動作モード、対応するUSBの種類など、非常に多くのことが決まる。
ただ、ここで注意したいのは、CPUの種類といっても、ただPentium 4かAthlon XPといった単純な違いだけでなく、FSBの違いなど、細かいスペックに違いがある点。そういった詳細については、アスキーPC Explorer 2003年1月号(P.168)に特別付録として「最新チップセット早見表」を付けたので、お持ちの方はそちらで情報を整理していただきたい。なお、この表はあくまでチップセット側のスペックである。SDRAMとDDR SDRAMの両方に対応しているチップセットでも、実際のマザーボードにはDDR SDRAM用のソケットしかない場合もある。よって、マザーボード自体の仕様もしっかり確認することをお忘れなく。
また、チップセット以外に、コントローラを別途搭載することで実現されている機能も多い。IEEE1394、IDE RAIDなどがそれだ。PCIカードを別途購入して後づけするよりは安価だが、それらの機能が載っていないマザーよりは若干高価になる。必要のない機能が載ったマザーを購入するのもバカバカしいので、よく考えておいてほしい。
●マザーボードの選び方は実は『これ』だけ
1. まずチップセットを選ぶIntel純正チップセットか? | 安価で高スペックなサードパーティ製か? |
2. この時点でほぼCPUやメモリは決まる
Pentium 4ならどのクロックを選択する? | メモリも、どの規格のものを選ぶか? |
3. あとはオンボードの機能をチェックする
DV機器も繋げられるIEEE1394 | 5.1ch対応のサウンド | RAIDが使えるIDEチップ |