(株)アスキーソリューションズは26日、英SurfControl(サーフコントロール)社が開発した企業向け電子メールフィルタリングソフト『SurfControl Email Filter 3.5(サーフコントロール Eメールフィルター)』日本語版を2003年1月24日に発売すると発表した。対応OSはWindows NT4.0/2000 Serverで、価格は50ユーザーで40万円から。
『SurfControl Email Filter 3.5』のパッケージ |
SurfControl Email Filterは、不適切なスパムメールやウィルス感染メールなどを排除するほか、業務に無関係な私用メールや機密情報を含むメールの送受信をフィルタリングするソフト。メールを送受信する際、そのメールがメールサーバーを通過する前にメール内容をチェックし、企業のセキュリティーポリシーに合わせて設定されたルールに基づき、不適切なメールを自動的に返信/削除したり、一時的に隔離したりできる。
『SurfControl Email Filter 3.5』の動作イメージ |
19カテゴリー(日本語15/英語14)に分類された単語辞書を搭載しており、これらの辞書に基づいてメール内容を語句でフィルタリングする。各辞書に収録されている用語には点数が設定されており、メールに使用されている単語の合計点数が規定以上に達するとフィルタリングするようになっている。点数は用語によって異なり、例えばエロス/エロティックといった単語と、アダルト/成人といった単語では、エロスやエロティックのほうが点数が高いという。
また、メールの送受信やフィルタリング状況、設定したルールの通過状況を3階層のウインドー画面で監視できるモニタリング機能や、ウェブブラウザー上で隔離したメールの管理やログ参照などを行なえるリモート管理機能、メールの利用状況やルール違反状況を分析しレポートに出力するレポート作成機能も搭載する。
『SurfControl Email Filter 3.5』のモニタリング画面 |
さらに、別売オプションとして、スパムメールのパターン情報を認識してデータベース化し、データベースに収録されているものと同パターンのスパムメールを受信すると自動的に削除/隔離する“RiskFilter”機能や、メールに添付された画像ファイルを自動的に解析してアダルト画像等を判別/フィルタリングする“Virtual Image Agent”機能も用意されている。
説明を行なったSurfControl社CEOのSteve Purdham(スティーブ・パーダム)氏は、「企業内ネットワークに入ってくるEメールのうち60%が業務に関係のないスパムメールやジャンクメールだ。スパムメールを受信するごとにネットワークリソースが使われ、結果的に経費がかかる。Eメールフィルタリングソフトを利用することで、スパムメールを低減でき、社員ひとりひとりの生産性も向上する。またウィルス対策ソフトとしても活用できる。われわれは法人をターゲットとしており個人向け製品を提供する予定は今のところないが、ISPと提携してEメールフィルタリングサービスを展開する予定だ。まず英語版サービスで実証し、その後ワールドワイドで展開したい」と語った。
英SurfControl社CEOのSteve Purdham氏 |
またアスキーソリューションズ代表取締役社長の田北幸治氏は、「従来よりウェブフィルタリングソフトを提供しているが、インターネットセキュリティーをより強化するため今回よりEメールフィルタリングソフトを発売する。われわれは今後インターネットセキュリティーソリューションに注力し、SurfControl製品を中核として徐々に製品ラインナップを増やしていく」としている。
アスキーソリューションズ代表取締役社長の田北幸治氏 |