キーボードなど入力デバイスの
完成度も高い
写真5 キーピッチ16mm、キーストローク1.5mmを確保。キーボード中央には青い突起のトラックポイントを備える。ボタンは3ボタン構成で、中央のボタンを押しながらトラックポイントを上下に動かすと、ブラウザ画面などを上下にスクロールできる。左右のパームレスト部にはステレオスピーカも備える。 |
ポインティングデバイスはスティックタイプ、突起がやや小さいため少々慣れは必要だが、カーソルの動き自体はスムーズだ。評価機にはIBM製ドライバがインストールされていたが、製品版にもこのまま採用されるかどうかは今のところ検討中という。
外付けバッテリを装着すれば
3時間以上の動作も可能
図 出力されるすべての音の高音域を補間して、聴取感を向上する「CCコンバーター」を搭載。音質は3段階から選択でき、機能自体を無効にすることも可能。音楽ファイルを含むすべての音声が同ソフトを経由して再生されるため、本体のステレオスピーカで音を鳴らした際にも、音質の補間機能は働いている。 |
同社のCDプレーヤやAVアンプの一部製品にも採用されている、独自のデジタル信号処理技術「CCコンバータ」(図)のソフトウェア版を搭載するのも本機ならではの特徴だ。CCコンバータは再生音の高音域を補間し、主にヘッドフォンによる音楽聴取時に、余韻やステレオ感を向上させるものだ。ただし、評価機ではこの機能が調整中だったため音質はチェックできなかった。左右のパームレスト部分にステレオスピーカも内蔵しているが、音質はサイズなりで、見た目ほどの高音質は期待できない。
モバイルユーザーには気になる本体の発熱だが、このサイズの筐体にPentiumIIIを詰め込んでいるだけあって、Crusoe搭載機ほどに穏やかとはいかない。特にAC電源を接続したまま、動画再生などの負荷が高い処理を長時間行うと、底面に触れるのが苦痛なほどの熱さになる。とはいえ、バッテリ駆動なら2時間を経過してもほんのり温かくなる程度で、いずれの場合にもキーボードおよびパームレスト部の発熱は不快に感じるほどではない。机において使うスタイルであれば問題はないだろう。また、クーリングファンの動作音も気にならないレベルである。
店頭発売は6月20日に開始される。価格はオープンプライスで、予想実売価格は21万円前後と見られる。付属ソフトは動画編集ソフト「PIXELA ImageMixer」と「Norton AntiVirus 2002」のみで、ミニノートとしてはやや高価な部類に入るが、ビジネスユースなら、超低電圧版Mobile Celeron-650MHz搭載、HDD 20GBの下位モデル「MP-XP3210」(実売16万円前後)という選択肢もある。Crusoe&Windows XP搭載ミニノートの処理速度に不満を感じているユーザーなら、B5ノート並みにパワフルなCPUを搭載した本機の基本性能には大いに満足できるはずだ。
MP-XP7210の主なスペック | |
製品名 | MP-XP7210 |
---|---|
CPU | 超低電圧版Mobile PentiumIII-M-800MHz |
メモリ | 256MB |
液晶 | 8.9インチワイドTFT |
解像度 | 1024×600ドット/フルカラー |
HDD | 30GB |
光メディアドライブ | オプション |
通信 | モデム&LAN |
サイズ | 225(W)×152(D)×28.0~29.5(H)mm |
重量 | 約885g |
OS | Windows XP Professional |
Officeアプリ | ―― |
競合製品レビュー
東芝「Libretto L5/080TNKW」レビュー | ソニー「PCG-C1MSX」レビュー | |
ソニー「PCG-U1」レビュー | 富士通「FMV-BIBLO LOOX S8/70W」レビュー |