「Norton Internet Security 2002」(以下NIS)は、ウイルス対策ソフト「Norton AntiVirus 2002」(以下NAV)と個人向けファイアウォールソフト「Norton Personal Firewall 2002」(以下NPF)をセットにした総合的なセキュリティ対策ソフトだ。
ウイルス添付メールの
送信を遮断できる
図1 「Norton Internet Security 2002」のメイン画面。初めて使う場合は、上の「アシスタント」ボタンが便利だ。 |
さらに、バーチャルマシン上で実際にプログラムを実行しウイルスかどうかを判断する「Bloodhound」技術によって未知ウイルスの検出も可能だ。新種のウイルスなどを検出した場合は、NAVが自動的にプログラム全体を暗号化。ほかのファイルに紛れないよう検疫用のフォルダに移動することでユーザーが不用意にアクセスして発病することを防ぐ。また、必要に応じてシマンテックのウイルス対策機関「Symantec Security Response」に暗号化されたプログラムを送信でき、新しいウイルス定義ファイルの検出・駆除方法に反映してもらうこともできる。ユーザーとメーカーが一体になったウイルス対策環境が構築できるわけだ。
図2 インターネットアクセス制御にアプリケーションを登録すると通信の許可と遮断をコントロールできる。いちいち設定するのが面倒ならNISによる自動制御に任せることも可能だ。 |
自分のPCからの通信の許可/遮断はアプリケーションやプログラムごとに設定できるほか、アクセスを行うか制限するかをアクセス先のIPアドレスやネットワークアドレスによって自由に設定できる「インターネットゾーン制御」機能も搭載している。例えばLANを組んでいる場合など、そのネットワークアドレスを「信頼ゾーン」に設定しておけばLAN内のPCとは自由に通信を行えるが、「制限ゾーン」に指定された端末には、通信を許可したアプリケーションであってもアクセスできないといった具合に通信可能なマシンと制限するマシンを識別できる。
図3 NISの機能はメインウィンドウからも設定できるが、セキュリティアシスタントを利用すると各機能についての説明を参照しながら機能設定を行える。インストール後に一通り設定しておくといいだろう。 |
インストール後の標準設定では許可しないすべての通信を遮断するように設定されており、非常に強力なセキュリティが確立されている。ただし、Windows Messengerの通信を許可する設定にしておいてもサインインできない場合があるなど、セキュリティを重視してユーザビリティが犠牲になっている傾向も感じられる。ファイアウォール機能をフルに使いこなすにはある程度のネットワークに関する知識を必要とし、少し敷居が高い印象も受けた(図3)。
とはいえ、信頼性の高いウイルス対策ソフトと非常に強固なファイアウォールソフトがひとつになったNISは、常時接続環境における必携ソフトとして強くお勧めしたい製品である。
Norton Internet Security 2002の主なスペック | |
製品名 | Norton Internet Security 2002 |
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OS | Windows 98/Me/NT 4.0+SP6以上/2000/XP |
CPU | Pentium-150MHz以上(Windows 98/Me/NT 4.0/2000)、同-300MHz以上(XP) |
HDD | 130MB以上 |