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ソニー、“メモリースティックROM”を発表

2001年05月28日 22時38分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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ソニー(株)は28日、“Memory Stick Partners'Forum”を都内ホテルで開催した。同フォーラムは、国内外のハードウェアメーカー、ソフトウェアメーカー、サービスプロバイダー、コンテンツホルダー、部品メーカーなどのメモリースティック賛同企業同士が、最新情報を交換するための場として開催されたもので、今回が第1回目となる。メモリースティック賛同企業は5月25日現在で157社。今回のフォーラムには賛同企業の代表者や報道関係者など約350人が参加した。

メモリースティックは、3月末までのワールドワイドでの累積出荷数が1000万枚で、同社は2003年には累計出荷数が1億2500万枚になる見込み。日本での市場シェアは、スマートメディアが47%、コンパクトフラッシュが27%、メモリースティックは24%となっている。また、メモリースティック対応機器のワールドワイドでの市場規模は8000億円で、2002年には2兆円になるという。

同フォーラムでは、賛同企業向けに今後のロードマップや、プロモーションプラン、各種技術情報について説明されたほか、賛同企業による関連製品の展示も行なわれた。

同社は、メモリースティックの新ラインナップとして、“メモリースティックROM”(仮称)を発表した。メモリースティックROMは読取専用のメモリースティックで、データ改ざんができない。そのため、デモパッケージやデータベースなど改ざんされたくないコンテンツを、ネットワークを利用せずに流通させるのに有効だという。

メモリースティックROM
メモリースティックROMの形状イメージ

また、メモリースティックROMは、既存のメモリースティック対応機器と互換性があるため、既存の機器でそのまま利用できる。さらにマスクROMを採用しているため、従来と比較して低コストでの製品化が可能。ただし大容量データはカバーできないため、容量は32MBまでになるという。

同社は、メモリースティックROMをパッケージメディアとして提供する。メモリースティックROMに収録するコンテンツ内容に関しては、携帯電話サービス企画会社の(株)フュートレックが担当しており、フュートレックが各コンテンツプロバイダーからさまざまなコンテンツを集め、それらを収録して販売する。メモリースティックROMに収録されるコンテンツの内容は未定だが、携帯電話用の着信メロディー集やURLリンク集、PDA用ゲームなどが考えられるという。

フュートレックは現在、各コンテンツプロバイダーと話を進めており、6月にコンテンツが収録されたメモリースティックROMの試作モデルをリリース、7月より受注を開始し、2001年度中の市場導入を目指すとしている。

また、標準のメモリースティックについては、大容量化の要求が増大しているため、256MB、および512MB容量のメモリースティックを来年度中にリリースし、GB容量も視野に入れるという。データ転送レートの高速化も同時に進め、現在の毎秒2.5MBの転送レートを毎秒20MBにまで速めたいとしている。さらに、超小型メディア部とカートリッジ部に分離する“メモリースティックDuo”については、2001年度に立ち上げるという。

ロードマップ
メモリースティックのロードマップ

さらに同社は、一般ユーザー向けのメモリースティックに関する総合サイト“Memory Stick COM”を開設する。同社は同サイトを通じて、メモリースティックでつながる製品やサービスに関する情報をユーザーに提供、新しいメモリースティックの使いかたやアプリケーションを提案するという。コンテンツのダウンロードサービスや、製品互換性情報も提供する。日本語サイトは7月オープン、英語サイトはその後オープンするという。

同社執行役員常務でメモリースティック事業センター長の中川裕氏は、「このフォーラムは今回が初めての試み。賛同企業から、情報交換の場を作ってほしいと要望があり、今回行なうことになった。メモリースティックは成長するフォーマット。AVとITをつなげるためのシリコンメディアから始まり、ネットワークにつながる著作権保護メディア、各種モジュールによる機能拡大、そしてコンテンツやサービスを提供するROMとして、進化を続けている」と語った。

中川氏
報道関係者の質問に答える中川氏

SDメモリースティックとの差にについては、「よく“SDメモリーカード対メモリースティック”と取り上げられるが、メモリースティックの全世界市場シェアが25%であるのに対し、SDメモリーカードは2%だ。実際のビジネスはメモリースティックが先行している。われわれは1年半以上前から、いろいろな機器をつなぐ、著作権に対応する、といったコンセプトをアピールし活動している。関連製品の数も圧倒的に多い。また、メモリースティックの容量はSDメモリーカードの2倍以上ある。あまりサイズが小さすぎると扱いにくい。メモリースティックの大きさはアドバンテージがあると考える。小さいサイズが要求される分野に対してはDuoを提供する」と説明した。

また、他社製のメモリースティック対応製品に関しては、「オーディオ関連やコンピューター関連、PDA関連で、今年度中にソニー以外のメーカーによるメモリースティック対応製品が出てくるだろう。1年前はコンピューターメーカーに、いろいろな機器をつなぐ世界を目指す、と説明しても理解してもらえなかった。しかし最近コンピューターの伸びが頭打ち状態のため、企業ユーザー向けに事業展開していたコンピューターメーカーが、コンシューマー市場に参入するべく、AV機器とつなぐデバイスに注目している。何社か対応製品を出してくるだろう」としている。

PDAサンプル展示会場で紹介されたAcer社のメモリースティック対応PDAサンプル。参考出展
PDAサンプルElite Computer Systems社のメモリースティック対応PDAサンプル。参考出展
ウェブパッドサンプル
First Internatinal Computer社のメモリースティック対応ウェブパッドのサンプル。参考出展
キーボードサンプル
Behavior Tech Computer社のメモリースティック対応キーボードのサンプル。参考出展
MP3プレーヤーサンプル
Roxen Technology社のメモリースティック対応MP3プレーヤーのサンプル。参考出展
プリンターシステム
店舗向けのデジタルカラープリンターシステム。右側の筐体にメモリースティックを差し込むと、メモリースティック内の画像が一覧表示され、プリントする画像や枚数を設定すると、左側のプリンターで印刷されるというもの。参考出展
指紋照合モジュール
メモリースティック拡張モジュールのひとつである指紋照合モジュール
指紋照合モジュールパーツ
指紋照合モジュールの構成パーツ
Bluetoothモジュール
Bluetoothを搭載した無線通信モジュール“Infostick”
GPSモジュール
GPSモジュール
カメラモジュール
カメラモジュール。これらの拡張モジュールはすべてプロトタイプ。製品化の時期はパートナー各社と検討している段階という

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