このページの本文へ

ユニバーサルキャンパス

インサイドMicrosoft.NET(その3)

2000年10月27日 14時39分更新

文● Tetsuya Hara and Peter Hamilton

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
 

 ではメタデータは、どのようにして作るのだろうか。たとえば、ワープロで文章を作り記憶したときに、XMLに対してメタデータを作らなければならないが、その文章の内容に関する意味は、コンピュータには分からない。つまり、プロパティの定義を与えるという作業は、自動的にはできないことになる。

 この作業を、AI機能を使って自動的に行なおうとする技術が、「スマートタグ」と呼ばれるものだ。スマートタグは、Visual Basicなどで、オブジェクトのメソッドなどが自動的に表示される現在のインテリセンス機能を発展させたテクノロジーである。そして、スマートタグのインテリセンス機能は、Windowsに搭載される「Windows.NET」の機能である。

 そこでは、文章を作って意味を付けるときに、意味の候補が表示され、そこから選択する。この時、その意味の候補を出すためにAI技術が使われている。候補から選んで選択すると、自動的にその部分に対してメタデータが作成され、それを保存すればXMLになる。今度はそのXMLに対して検索を行なうときに、メタデータの意味を持っているので、意味ベースでの検索が可能になるわけだ。

 「Windows.NET」「ユニバーサルキャンバス」「Visual Studio.NET」など、ビル・ゲイツはすべてをリリースするには5年掛かるだろうと言っている。しかし、メタデータの処理は5年では足りない。意味を抽出するのは難しく、AIや音声認識、機械翻訳などといった技術にも依存する。また、意味は、その意味を話したときの状況に依存する。しかも、その人の持ってる情報は刻々と変化するので、それに追随しなければならない。極端な話、今の世界の状況をすべて持っていなければならない。実行環境の保守という点では、それも非常に難しい。

 

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ