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立ち上るアジアのLinux インド編 その1

2000年10月27日 22時21分更新

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( ばんび)

 インドでLinuxを使用しているというと、ヒンディー語で使ってるに違いない! と思っているのは私だけでははないと思います。

 インドには、15程の言葉があります。代表的なものは、ヒンディー、ベンガル、ウルドゥ、タミル、パンジャーブ等。公用語はヒンディー語、英語は準公用語となっています。よって、インドでは英語でOSを使っているのでした。

 ローカル言語が存在していながら、インドの多くの人は英語を話し書き読みます。たいていのインド人は英語を問題なく使える力があるのですから、何もローカライズする必要はないわけです。

 英語を使うことにより、OSにしてもアプリケーションにしても利用者は驚くほど多いといえます。

 現在インドのLinuxer達が利用しているディストリビューションは、Red Hat LinuxかLinux-Mandrake、そしてDebianが主流です。ほかのディストリビューションはゼロに等しい。そしてアプリケーションは、Star Office が大人気。

 インドのLinuxerの多くはFree版を使っています。1995年「PC Quest」という雑誌にはじめてslackware の配布版が付録として付きました。そして去年11月には、Red Hat Linux 6.1が配布されています。「CHIP」という雑誌ではStar Office 5.1が配布されていますし、「PC World」にはCorel Linux OSが、「IT」という雑誌にはLinux-Mandrakeが配布されています。

 ということで、現在(2000年2月)はRed Hat Linuxユーザーが多いのですが、実はLinux-Mandrake 7.0が登場したことでMandrakeが逆転しつつあります。インドではLinuxJapan誌のようなLinux専門雑誌は存在していません。一般PC関連雑誌も含めてPC系はは10種類ほどあったでしょうか。1冊だいたい100ルピー(約230円)程で売られています。また、Linux書籍はインド国内でゼロから作られたものはありません。輸入書籍もしくは、アメリカなどの書籍をインド国内で製本したものといった感じです。書籍のほうは、150ルピー(345円)程度から。

インドの書店写真
インドのPC専門書店

 バンガロールには書店が数店あり、PC専門の書店もあります。MGロード(メインの通り)からは外れたところにあるのでちょっと分かりにくいのですが、6畳ほどのお店に床から天井までPC関連の書籍がびっしりと本棚に詰まっています。PC関連の雑誌は、店舗の本屋でなくても露店でも購入できます。

 露店というのは、日本でもよく駅の構内や歩道などに古本やらを集めて100円程で売っている、即席露店のことです。インドの露店で本を手に取るとざらざらしています。インドは常にほこりっぽいので、触った手は必ず黒くなっていますし、よく見ると本に手の跡が……。いたる所に本屋の露店があるので便利ですけどね^^;

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