午後4時からは、ディストリビュータ4社が集まり、パネルディスカッションを行なった。参加者は
- ミラクル・リナックス……池田秀一氏
- オモイカネ(株)……大熊但由氏
- ターボリナックス ジャパン……小玉氏
- レーザーファイブ(株)……岡野正美氏
らで、モデレーターとして、ミラクルリナックスの吉岡弘隆氏が司会を務めた。話題は主に「ディストリビュータがいかにして利益を上げていくか」といった内容だったが、RDBMSに特化したミラクル・リナックス、カスタマイズや開発をメインとしたオモイカネ、パッケージ販売からソリューションも手がけるターボリナックス ジャパンとレーザーファイブというように、それぞれの戦略からの意見が飛び交った。
左から、ミラクル・リナックスの池田秀一氏、オモイカネの大熊氏、ターボリナックス ジャパンの小玉氏、レーザーファイブの岡野氏 |
中でも、RDBMS(というよりもOracle)に最適なディストリビューションの開発をおこなうミラクル・リナックスの考え方は特徴的だ。それがもっとも顕著なのが、同社のサポート体系である。通常のディストリビューションであれば、インシデント(質問)単位のサポート体系をとるが、ミラクル・リナックスは年間ベースのサポート体系をとるという。こうしてシステムの起動までをサポートし、そのあとの、たとえばSQLに関係するようなシステム利用/構築の部分はコンサルタントとして別料金を設定するという考え方だ。この発想は、Oracleのサポート体系から来ているものだという。
ディスカッションが進み中盤になると、モデレータの吉岡氏が「オープンソースのメリットとは何か?」といった問いかけを行なった。それに対して、ミラクル・リナックスの池田氏は、「日本オラクルにいたときには、きちんと製品を作っていても、海外から製品を持ってくるだけだと言われたりして悲しいこともあった(笑)が、オープンソースならば技術者が(前面に出て)きちんとやっていける」といった点を挙げた。一方、オモイカネの大熊氏は「エンジニアから見たときに、きちんとインターフェイスが整っている」といった利点を挙げ、ターボリナックス ジャパンの小玉氏は「日本発のOSで世界に」アプローチできることを、レーザーファイブは「自分で作り変えたり、選択できる幅が広がる」ことを挙げた。
最後に、各社締めくくりの言葉を求められた。その答えは以下のとおり。
- ミラクル・リナックス 池田秀一氏
- MicrosoftのSQL Serverと戦ってきた実績を活かして、Linuxのビジネス市場を作っていく
- オモイカネ 大熊但由氏
- カスタマイズで市場開発を行なう
- ターボリナックス ジャパン 小玉氏
- インストールベースの販売拡大と、その上で動くソリューションで利益を上げていきたい
- レーザーファイブ
- ワークステーションもサーバも増やしていきたい。LASER5 Linuxを使ったソリューション―「LASER5 Linuxをこういう風に使える」という提案を行なっていきたい