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地域密着型ISPのインフラを支えるLinuxサーバたち

エクナグループ

1999年09月29日 00時00分更新

文● アスキーNT/イビサ

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 最後にISP事業のもっともキモにあたる、通信インフラについても触れておこう。回線増強は今回のシステム導入の前提ともなっており、ユーザーからのアクセス回線にINSネット1500(※1)を導入するとともに、リモートアクセスサーバもかなりの台数を導入した。採用されたのはルーセント・テクノロジーのリモートアクセスサーバ「PortMaster3」で、昨年1PRIモデル5台、今年さらに2PRIモデルを5台(2PRIモデル)導入したことで計15PRIを収容可能になり、デジタル回線の増強と集線化が一気に進んだ。

 リモートアクセスサーバに関しては、国内での実績と安定度からAscend MAX4000とPortMaster3のいずれにするか、迷ったそうだが、「PortMaster3には、バーチャルシャーシという複数台数でアカウント情報をグループ化する機能があるんです。グループ化することで別のPortMaster3のポートに着信しても、他からアカウント情報を拾ってきてIPアドレスを振れるというわけです」(村上氏)ということで、PortMaster3に白羽の矢がたった。前述したRADIUSサーバもPortMaster3の販社であるデジタルテクノロジー(http://www.dtc.co.jp/)のDTC Radiusを使っている。

「ここまでの設備を持つISPは県下にはN-NETくらいでしょう」、とのことで法人向けの利用に耐えうる強固なシステムと設備が完成した。とはいえ、投資を行なっただけでは単なるマイナスであり、今後のビジネスで回収していかなければならない。昨今の不況の影響について訊いたところ「不況というこの時勢下でも通信インフラを中心に日本中どこでもつながらなくては困るという流れは確実に大きくなっています。インターネットによってもっと新しいビジネス展開を行なう、という今までとは違うお金の使い方がこれからは提案できると思う」(村上氏)という力強い答が返ってきた。

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