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地域密着型ISPのインフラを支えるLinuxサーバたち

エクナグループ

1999年09月29日 00時00分更新

文● アスキーNT/イビサ

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 システムの概要図をみていただこう。サーバはすべてIBMのNetfinityで、LinuxとWindows NTのサーバを用途にあわせて使い分けている。

エクナネットのシステム概要図。回線、ネットワーク機器、サーバなどが増強されている

 Linuxの導入に関しては、サーバが到着した3月にたまたま日本アイ・ビー・エムがNetfinityでのLinuxのサポートを発表した時期に重なったため、採用したとのことだ。村上氏も別にLinux自体に精通していたわけではないが、既存のBDSIのライセンスに特にこだわりがあったわけでもないので、サポートの受けられるLinuxを導入することにした。一方でレンタルサーバ用途にCobalt RaQ2も2台同時に導入したが、これもLinuxベースということで、期せずして昨今のLinuxブームにのった形になった。当然、信頼性や安定性の検証が行なわれ、現在は会員のWebサイトが納められるWebサーバとしてApache、DNSサーバとしてBIND、キャッシュプロキシとしてsquidなど実績を誇るサービスのほか、ユーザー認証を行なうRADIUSサーバとNewsサーバなどもLinux上で稼働している。

 村上氏が強調していたのは、「1つのサーバで1つのサービスというシンプルな構成を行なった。DNSであればカーネルとBINDが動作しているだけの状態。これであれば、ダウンしたときも原因がすぐに特定できる」という点だ。「贅沢な構成」ではあるが、これによりシステムダウンの影響を局部的に抑え、原因特定と復旧作業も容易に行なえるようにしている。

 NetWareやFreeBSDなどの経験をもっている村上氏だが、Linuxに関してはインターネットや本などでそれなりに調べたという。Linuxに関しては「カーネルレベルできわめて安定性が高いと思います。1サーバで1つのサービスであれば動作も単純だし、カーネルのソースを読んで、こんな動きをしているのか、とか納得したりしていました」と評価している。また、redhat Linux 5.2ではCD_ROMからブートでき、30分くらいでインストールが行なえたので、構築や検証作業も思ったより手間がかからなかったとのことだ。

 採用したディストリビューションはRed Hat Linux 5.2英語版だが、カーネル等に特別なチューニングを加えることもなく、標準的な使い方をしているそうだ。

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